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Dragon's Jazz Corner
Charles Lloyd (ts)
* TRIOS CHARLES LLOYD / OCEAN
charles lloyd(ts,fl), gerald clayton(p), anthony wilson(g)
2022/ Blue Note/
1 The Lonely One
2 Hagar Of The Inuits
3 Jaramillo Blues
4 Kuan Yin
今年最後の1枚にチャールス・ロイド(ts)のトリオを選んでみました。
ロイドも息の長いプレイヤーです。
1960年代から活躍していて今年で84歳なんてとても信じられませんよ。
それでこの演奏と内容だからね。
創造力の衰えをまったく感じさせないのはまさに怪物です。
全4曲は全て自身のオリジナルで平均10分程度の演奏になっています。
トリオといってもサックスとフルートにピアノとギターの組み合わせです。
これってありそうでない珍しい組み合わせではないかな。
しっとりはしているけど澱むような演奏スタイルを持っています。
好き嫌いはあると思うけどこの澱みが最大の魅力じゃないかと思います。
聴いているうちに段々と心地良くなってくるんです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)
*CHARLES LLOYD QUARTET / RABO DE NUDE
charles lloyd(ts,fl)
jason moran(p), reuben rogers(b), eric harland(ds)
2008/ECM RECORDS/
1 Prometheus
2 Migration Of Sprit
3 Booker's Garden
4 Ramanujan
5 La Colline De Monk
6 Sweet Georgia Bright
7 Rabo De Nude
チャールス・ロイド(ts,fl)・カルテットのライブ盤は全てロイドのオリジナルです。
ここはバックのメンバーが最大の魅力。
ジェイソン・モラン(p)、リューベン・ロジャース(b)、エリック・ハーランド(ds)ときたら1も2もなく飛びつきました。
若手3人のトリオには、やっぱりロイド・クラスの重しが必要だと思いました。
3人だけだと収拾がつかなくなり、どこか遠くの方に素っ飛んでいく感じがします。
しかし、主役はあくまで若手の3人、特にジェイソン・モランとエリック・ハーランドが素晴らしい。
モランのユニークなタッチとコードワークは魅力十分、ハーランドが叩き出すリズムと共に聴き応えがあります。
ブルー・ノートのモランは難解でしんどいですが、ここでは比較的ストレートに演奏していて聴き易い、
まさにキラキラと輝くピアノが聴けます。
アメリカの先進のピアノ・トリオを聴いた思いがしました。
ここでのロイドは脇役だと思いますが、さすがに曲作りは上手く、曲想もリズムもバランス良く配置されています。
この手の演奏に慣れていない方は最初少し音量を絞って聴くのがコツです。
「ほー、これは・・・」というメロディやフレーズやリズムが気になったらしめたもの、もう大きくしても大丈夫です。
ベースを除く3人は近日中に日本公演が予定されています。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)
*CHARLES LLOYD QUARTET / JUMPING THE CREEK
charles lloyd(ts,as)
geri allen(p), robert hurst(b), eric harland(ds)
2005/ECM/
1 Ne Me Quitte Pas
2 Ken Katta Ma Om
3 Angel Oak Revisited
4 Cannon Perdido
5 Jumping The Creek
6 The Sufi's Tears
7 Georgia Bright Suite
8 Come Sunday
9 Both Veils Must Go
10 Song Of The Inuit
チャールス・ロイド(sax)の新譜はオリジナル8曲、その他2曲の構成です。
この5月半ばに来日公演の予定があるので、どんなものなのか、このアルバムを興味深く聴きました。
チャールス・ロイドは長らく瞑想生活を送っていましたがミシェル・ペトルチアーニ(p)に出会って、
本格的にジャズ活動を再開したのはよく知られています。
なぜだかジャズメンの中にはこうして時々隠遁生活に入ってしまう人も多いですね。
ペトルチアーニにとっては世に出るきっかけを作ってくれた、いわば恩人とも言える存在です。
60年代のキース・ジャレット(p)、セシル・マックビー(b)、ジャック・デジョネット(ds)の黄金のカルテットしかり、
80年代のペトルチアーニ、90年代のボボ・ステンソン(p)、パレ・ダニエルソン(b)、ジョン・クリステンセン(ds)、
そして今回のジェリ・アレン(p)、ロバート・ハースト(b)、エリック・ハーランド(ds)とバックのメンバーが素晴らしいです。
ロイドはプレイヤーの素質を見抜く天才的な感覚を持っています。同時に彼はメンバー構成に妥協しません。
さて、ここでもかすれたような音色のこね回す独特の表現方法は健在です。
この作品もECMサウンドそのもので乗れるという感じではありませんが聴き込むとなかなかに奥が深いです。
曲によって組み合わせを変えてデュオ、トリオ、カルテットの演奏を楽しむことが出来ます。
特に10分強の(1)、(7)、(10)の中身が濃く、それぞれのインタープレイはハッとするほど魅力的でした。
じっくり聴くとその他にも聴きどころが多かったですがライブになるとまた違った表情を見せてくれるでしょうか。
なお、来日メンバーはベーシストがロバート・ハーストからリューベン・ロジャースに変わっています。
ロイドもそうそう見る機会がないと思うのでなんとか都合をつけたいですね。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)
*CHARLES LLOYD / LIFT EVERY VOICE
charles lloyd(ts,fl), geri allen(p), john abercrombie(g)
marc johnson(b), larry grenadier(b), billy hart(ds)
2002/ECM/
disk1
1 Hymn To The Mother
2 You Are So Beautiful
3 Amazing Grace
4 East Virginia, West Memphis
5 What's Going On
6 Angel Oak
7 Te Amare'
8 I'm Afraid
9 Hafez, Shattered Heart
disk2
1 Rado De Nude
2 Blood Count
3 Go Down Moses
4 Beyond Darkness
5 Nocturne
6 Wayfaring Stranger
7 Deep River
8 Lift Every Voice And Sing
9 Prayer, The Crossing
チャールス・ロイド(ts)の新譜は2枚組で出てきました。
2枚組というのは中々買いにくいものですがこれなら満足出来る仕上がりだと思います。
ロイドのオリジナルが7曲含まれ、トラディショナルの4曲が新鮮です。
このメンバーによるマービン・ゲイの名曲、「WHAT'S GOING ON」には興味がありませんか。
コルトレーンの「バラード」の延長線上にあると言えばイメージがつかみ易いと思います。
より効果的なのは、ジョン・アバークロンビー(g)の存在です。
それがこの作品を一味違うものにしています。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)
*CHARLES LLOYD / THE WATER IS WIDE
charles lloyd(ts)
brad mehldau(p), john abercrombie(g), larry grenadier(b), billy higgins(ds)
2000/ECM/
チャールス・ロイド(ts)の新作はバラード集です。この作品はGDになりました。
12曲中4曲がデュオで、ピアノが2、ドラムとギターが各1です。
私はこのデュオ作品により魅力を感じましたがみなさんはどうでしょうか。
グッと感情を抑制したロイドのテナー・サックスの音色には緊張感が漂っています。
特にビリー・ヒギンスとの(11)はドラムとのデュオで珍しくもあり聴き応えがありました。
注目すべきはやはりブラッド・メルドーとの共演ですね。
彼については現在最も重要なピアニストだと思っています。
私の評価も今はまだ定まっていませんが個性的というか将来性を感じさせますね。
これでロイドはキース・ジャレット〜ミシェル・ペトルチアーニ〜ブラッド・メルドーと共演したわけです。
これが気に入ったら前作の「ヴォイス・イン・ザ・ナイト」(ドラ流・・・)も聴いてみて下さいね。
「Georgia」、「Black butterfly」、「Lotus Blossam」
[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]
(まじめ系)
*CHARLES LLOYD QUARTET / VOICE IN THE NIGHT
charles lloyd(ts)
john abercrombie(g), dave holland(b), billy higgins(ds)
1999/ECM/
1 Voice In The Night
2 God Give Me Strength
3 Dorotea's Studio
4 Requiem
5 Pocket Full Of Blues
6 Homage
7 Forest Flower : Sunrise / Sunset
8 A Flower Is A Lovesome Thing
チャールス・ロイドの作品、メンバーを見ただけで落ち着いた雰囲気が漂っています。
ジャズをある程度聴き慣れた人向きかも知れませんが、
これだけ趣味の良いジャズはめったに聴けるものではありません。
出来れば良質の再生装置で静かにじっくりと聴いてほしいと思います。
聴けば聴くほどに味がでる。そんな気がします。
名曲:「ホレスト・フラワー」も演奏されています。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)
*CHARLES LLOYD QUARTET / ALL MY RELATIONS
charles lloyd(ts),
bobo stenson(p), anders jormin(b), billy hart(ds)
1995/ECM/
チャールス・ロイド(ts)は絶好調で切れています。
ボボ・ステンソン(p)、特にビリー・ハート(ds)の弾け振りが聴きどころ。
演目は全て自身のオリジナル。
*CHARLES LLOYD QUARTET / CHARLES LLOYD
charles lloyd(ts),
bobo stenson(p), anders jormin(b), billy hart(ds)
1993/ECM/
チャールス・ロイド(ts)のテナー・サックスが好きです。
聴くたびに新しい発見があるような気がします。
演目は全て自身のオリジナル。
*CHARLES LLOYD QUARTET / FISH OUT OF WATER
charles lloyd(ts),
bobo stenson(p), palle danielsson(b), jon christensen(ds)
1990/ECM/
チャールス・ロイド(ts)は独特の音楽観を持ったプレイヤーです。
ルーツはジョン・コルトレーン(ts)ですが自己のオリジナリティを形成しました。
懐が大きく奥が深い音楽・・・難解ですが微妙に琴線に触れてきます。
演目はもちろん全て自身のオリジナル・・・
長い付き合いになるボボ・ステンセン(p)にも注目です。