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Dragon's Jazz Corner
Cecile McLorin Salvant (vo)
*CECILE McLORIN SALVANT / CECILE
cecile mclorin salvant(vo),
jean-francois bonnel(ts,cl), jacqueis schneck(p),
pierre maingourd(b), sylvain gevarec(ds), enzo mucci(g)
2011/AGATE/
セシル・マクロリン・サルヴァントはフランス系アメリカ人、現在23歳。
今作は21歳時の実質的なデビュー盤です。
先日、ジャズ友の間で話題になっていたヴォーカリスト。
私も「Xactly Like You」を試聴して驚いてしまいました。
声にハリがあって可愛らしく艶やか・・・ジャズ的美声といってもいいかも知れません。
リズム感も抜群で声量豊か、コントロールも上手いし表現力もある。
それもそのはず、ジャズ新人登竜門として名高い
「セロニアス・モンク・インターナショナル・ジャズ・コンペテイション」の優勝者だそうです。
選曲は1930年代〜40年代の古いスタンダード・ナンバーが中心です。
これがまたシブい曲目が並んでいます。
先述の(1)「Xactly Like You」、(7)「No Regrets」、(9)「Easy To Love」
は特にお気に入りで何度も聴いてしまった。
(11)「Anything Goes」の絶妙なノリは痺れるほどの素晴らしさ。
その他、バラードやブルースにも聴きどころは多いです。
古き良き時代の雰囲気をこれほど出せる若手女性歌手がいたのかと脱帽しました。
これで21歳なんてまったく末恐ろしいほどの才能だと思います。
それにバックのフランス人・クインテットとの相性と絡みがまたいいです。
スイング感溢れるノスタルジックなバンドがフランスにはあるんだなぁ〜。
大人のムード満点・・・スマートで洒落ています。
セシルを聴いていて私はスコット・ハミルトン(ts)のデビュー時を思い出しました。
温故知新というか、古さと新しさの混じり具合がちょうどいい按配です。
いずれにせよ大きな可能性を秘めた有望なヴォーカリストが現れました。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(くつろぎ系)