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Dragon's Jazz Corner

Carmell Jones (tp)


*CARMELL JONES QUINTET / THE REMARKABLE CARMELL JONES
carmell jones(tp), harold land(ts),
frank strazzerii(p), gary peacock(b), leon pettis(ds)
2011(1961/Rec)/Pacific Jazz/

1 I'm Gonna Go Fishing
2 Come Rain Or Come Shine
3 Night Tide
4 Sad March
5 Stellisa
6 Full Moon And Empty Arms


ジャズ廉価版、999シリーズの1枚です。
カーメル・ジョーンズ(tp)の初リーダー・アルバムということで買ってみました。
カーメルは地味なトランぺッターの代表選手みたいな感じですね。
ホレス・シルバー(p)の大ヒット盤、「Song For My Father」に参加していなかったら
ほとんど知られていなかったんじゃないかと思います。
衆目が認める代表作は「Jay Hawk Talk」(1965/Prestige)でしょうか。
もっとも極端に寡作なプレイヤーなので選んでもあんまり意味はないかもしれませんが。

今作はハロルド・ランド(ts)とのフロント2管、注目すべきはゲイリー・ピーコック(b)の参加です。
ピーコックはこの頃からすでに存在感を感じさせます。
スコット・ラファロ(b)とは同年代で西海岸で腕を競い合っていたかもしれませんね。
ワン・ホーンで聴かせる(2)「COME RAIN OR COME SHINE」が素晴らしい。
この時、カーメルはまだ25歳ですよ・・・まったくこの頃のジャズメンはどうなっていたのか・・・早熟です。
デューク・エリントンの(1)「I'M GONNA GO FISHING」は10分を超える一番の長丁場。
ジミー・ボンド(b)の(3)「NIGHT TIDE」、ブルース・マーチのパクリの(4)「SAD MARCH」、
(5)「STELLISA」のバラード、トリッキーなテーマの(6)「FULL MOON AND EMPTY ARMS」など。
全体を覆うファンキー&グルービーな雰囲気がたまりません・・・「あ〜、ジャズだなぁ〜」と思います。
ピーコックの一味違うベース・プレイにも注目しました。

カーメル・ジョーンズは真面目な性格だと思います。
音にそれが現れています・・・端正で美しく、清潔、清冽といった表現がピッタリきます。
クリフォード・ブラウン(tp)の小型化というか、逆に突き抜けたところがないのが弱みだったかも・・・。
朴訥でゴツゴツとしたハロルド・ランドとのコンビネーションもいいです。
あとフランク・ストラッツェリのピアノも聴けます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)