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Dragon's Jazz Corner

Bobby Watson (as)


* BOBBY WATSON & NEW HORIZON / KEEPIN' IT REAL
bobby watson(as),
jose evans(tp)(1,3,6,7,8,9), giveton gellin(tp)(2,4,5),
victor gould(p), curtis lundy(b), victor jones(ds)
2020/Smoke Session/


1 Condition Blue (J.McLean)
2 Keepin' It Real (B Watson)
3 Elementary, My Dear Watson (C.Lundy)
4 Someday We'll All Be Free (D.Hathaway)
5 Mohawk (C.Parker)
6 My Song (B Watson)
7 One For John (C.Lundy)
8 Flamenco Sketches (M.Davis/B.Evans)
9 The Mystery Of Ebop (B Watson)


ボビー・ワトソン(as)をもう少し聴いてみようかと思いました。
ワトソンは「ホライゾン」というグループを結成して後進の発掘、育成にも努めていました。
この「ホライゾン」は続いているようで良かったです。
今作はワトソン、カーティス・ランディ(b)、ヴィクター・ジョーンズ(ds)のベテラン3人と
ホセ・エヴァンス(tp)とヴィクター・ゴウルド(p)の若手2人の編成です。
全9曲中うち3曲ではギブトン・ゲリン(tp)と交代します。
「ホライゾン」は基本クインテット編成でトランペットとピアノに若手を起用しています。
こういう狙いがハッキリしているやり方はいいですね。
私は重量級のピアノを聴かせるヴィクター・ゴウルドに注目しました。
二人のトランぺッターではホセ・エヴァンスはややくすんだ音色の持ち主です。
一方のギブトン・ゲリンはクリアな音色の持ち主で個性が分かれています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* VINCENT HERRING & BOBBY WATSON & GARY BARTZ / BIRD AT 100
vincent herring(as), bobby watson(as), gary bartz(as),
david kikpski(p), yasushi nakamura(b), carl allen(ds)
2019/Smoke Sessions Records/

1 Klactoveedsedatenne (C.Parker)
2 Bird-ish (B.Watson)
3 Lover Man/V.Herrring (J.Davis/R.Ramirez/J.Sherman)
4 The Hymn (C.Parker)
5 These Foolish Things/B.Watson (J.Strachey/H.Marvel/H.Link)
6 Folklore (V.Herring)
7 Bird Lives (J.McLean)
8 April In Paris/G.Bartz (V.Duke/Y.Harburg)
9 Yardbird Suite (C.Parker)


人気アルト・サックス奏者3人によるチャーリー・パーカー生誕100年周年記念盤です。
それもヴィンセント・ハーリング、ボビー・ワトソン、ゲイリー・バーツとくれば興味が湧きました。
ただ2人ならともかく3人になると顔見世興行的で焦点がぼやけるかもとも思いました。
でも1枚で3人が一度に聴ける徳用盤なんてそうはありませんね。

全9曲はパーカー作が3曲、その他6曲の構成です。
目玉は3人のソロで(3)「Lover Man」でハーリングが(5)「These Foolish Things」でワトソンが、
(8)「April In Paris」でバーツがフューチャーされていることです。
手慣れた3人のバラード・プレイが聴きどころになりました。
このそれぞれの1曲が聴けるだけでも価値があると思います。
バックのトリオにもまた注目しました。
デヴィッド・キコスキ(p)、中村恭士(b)、カール・アレン(ds)という天才肌が脇を固めています。
中にジャッキー・マクリーン作の(7)「Bird Lives」が入っていました。
これには3人のマクリーンに対するトリビュートも含まれているのではないかと思いました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* BOBBY WATSON QUARTET / MADE IN AMERICA
bobby watson(as),
stephen scott(p), curtis Lundy(b), lewis nash(ds)
2017/Smoke Session/

1 The Aviator (for Wendell Pruitt)
2 The Guitarist (for Grant Green)
3 The Butterfly (for Bytterfly McQueen)
4 The Cyclist (for Major Taylor)
5 The G.O.A.T (for Sammy Davis Jr)
6 The Entrepreneur (for Madame C.J.Walker)
7 The Jockey (for Issac Murphy)
8 A Moment Of Silence
9 The Real Lone Ranger (for Bass Reeves)
10 The Computer Scientist (for Dr.Mark Dean)
11 I've Gotta Be Me


オーリン・エヴァンス(p)を聴いている中でボビー・ワトソン(as)の名前が出て来ました。
そういえば「ワトソンも長い間リーダー作を聴いてないな」と思いました。
純粋なリーダー作は「From The Heart」(2007/Palmetto)以来なので約15年振りになります。
ワトソンとは70年代後半のジャズ・メッセンジャーズからの長い付き合いになります。
強烈な個性を持つある種の天才肌のアルト・サックス奏者だと思っていました。
ノンブレス奏法を使った延々と続くパワフルでエネルギッシュなソロに圧倒されたものです。
またワトソンは「ホライゾン」というグループを結成して後進の発掘、育成にも努めていました。
ロイ・ハーグローブ(tp)、オーリン・エヴァンス(p)、テレル・スタッフォード(tp)、エドワード・サイモン(p)、
ウォーレン・ウォルフ(vib)などがそうです。

さて今作は「誰々の為に書かれた曲」の作品集になっています。
うち8曲はワトソンのオリジナルであとカーティス・ランディ(b)とステファン・スコット(p)が1曲の構成です。
ワトソン&ランディ・トリオのワンホーン・アルバムでランディとは共演が多く盟友関係にあります。
ステファン・スコット(p)、ルイス・ナッシュ(ds)にも魅力があって聴きどころは十分です。
スコットを見出したのは「今週のジャケット」のロン・カーター(b)でパーカッシブなピアノが特徴でした。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*BOBBY WATSON SEXTET / FROM THE HEART
bobby watson(as), leron thomas(tp), warren wolf(vib,p),
halold o'neal(p), curtis lundy(b), quincy davis(ds)
2007/Palmetto/

1 Wikes Bbq
2 Purple Flowers
3 Deep Pockets
4 Climbing The Stairs
5 Aye Carumba
6 For Milt
7 Peace, Love, And Carrots
8 Del Corazon
9 Timeless
10 From The Heart
11 Marcus Vein


才人、ボビー・ワトソンの新譜はさすがに一味違います。
フレッシュなメンバーと共に溌剌とした切れのある演奏を聴かせてくれました。
たしかにワトソンの持つ「Young At Heart」は感じることができます。
ヴァイブのウォーレン・ウォルフの名前はチラホラ聞きますが、レロン・トーマス(tp)、
ハロルド・オ・ニール(p)、クインシー・デイヴィス(ds)は初見、ニュー・フェイスだと思います。
しかし、カーティス・ランディ(b)が脇を固めているので人選にもソツがありません。
ワトソンも新人の発掘、育成に努めているのでここいらへんの名前は覚えておくことにしましょう。
全曲、メンバーのオリジナルによる意欲的な作品になっています。
特にウォーレン・ウォルフの瑞々しいヴァイブ・プレイが魅力で、今後の期待は大きいです。
ヴァイヴ界には久しくニュー・スターが現れていないのでなんとか大きく羽ばたいて欲しいと願っています。
もちろん、あとの3人も張り切って好演しています。
ところでワトソンは「ホライゾン」という自己のグループ名を持っていますがここでは使われていません。
なぜなんでしょうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)




*BOBBY WATSON & HORIZON / HORIZON REASSEMBLED
bobby watson(as), terell stafford(tp,fhn)
edward simon(p), essiet essiet(b), victor lewis(ds)
2004/PALMETTO RECORDS/

ボビー・ワトソン(as)が率いるホライゾンの新譜です。
全11曲中、メンバーのオリジナルが6曲、バカラックの「THE LOOK OF LOVE」も取り上げています。
一聴した第一印象はちょっと大人しい、さすがのワトソンも落ち着いてしまったのかなということでした。
元々彼はテンションが高くて覇気のある演奏が最大の魅力だったからです。
しかし、それを補って余りあるのがテレル・スタッフォード(tp、fhn)とエドワード・サイモン(p)のプレイです。
特にテレル・スタッフォードはジャズ仲間のGAKOさんの一押しでしたが、なるほどなぁーと思いました。
若かれし頃のアート・ファーマー(tp、fhn)かケニー・ドーハム(tp)か。
しなやかでまろやかな音色ながら鋭いアタックや切れ味を併せ持つプレイヤーです。
エドワード・サイモンは新感覚のピアニストかと思っていましたがバップを演らせても大したものです。
さすがに懐が深いところを見せてくれました。
ワトソンがジャズ・メッセンジャーズで鍛えられたように今度は彼自身が若手を育てる立場になったわけです。

(中間系)




*BOBBY WATSON QUINTET / LIVE & LEARN
bobby watson(as), gregg skaff(g),
john hicks(p), curtis lundy(b), victor lewis(ds), kenny washington(ds)
2002/Palmetto/



*BOBBY WATSON QUARTET / IN THE GROOVE
bobby watson(as)
dado moroni(p), hein van de geyn(b), hans van oosterhout(ds)
2000/CHALLENGE REC/

1 Confirmation
2 All Blues
3 The Shadow Of Your Blues
4 Cjherokee
5 Blues For Claude
6 The Theme


久し振りにボビー・ワトソン(as)のアルバムを買ってみました。
これはいいですね、文句なしです。ライブ・アルバムとしても極上の一品です。
1曲目、チャーリー・パーカー作の「CONFIRMATION」におけるアルトソロから始まる
プレイは熱い!!、ワトソンの面目躍如、まさに圧倒的な迫力で迫ってきます。
2曲目、「ALL BLUES」ではダド・モロニ(p)が凄みのあるプレイを聴かせます。
ワトソンの変幻自在のソロ、モロニのピアノも相変わらず切れ味が鋭いです。
「百聞は一聴にしかず」、ワトソンとモロニとの勝負は本当に聴き応えがありますよ。
ジャズ・フェスティバルにおける真剣勝負のぶつかり合いに圧倒されてしまいました。
ベース、ドラムも強力、早くも今年のベスト3候補の登場です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)




*BOBBY WATSON & HORIZON / NO QUESTION ABOUT IT
bobby watson(as), frank lacy(tb), roy hargrove(tp).
orrin evans(p), curtis lundy(b), montez coleman(ds)
1988/Blue Noe/

ボビー・ワトソンもホライゾンを結成して後進の発掘、育成に努めています。
ロイ・ハーグローブ(tp)もここが初登場でした。




*BOBBY WATSON QUARTET / LOVE REMAINS
bobby watson(as),
john hicks(p), curtis lundy(b), marvin"smitty"smith(ds)
1988/RED/

ボビー・ワトソンはジャズ・メッセンジャーズで一気に名前が知られました。
アルト・サックスの名手の一人だと思います。
ここはワトソンのメロディ・メーカーとしての実力をいかんなく発揮した一枚。
全曲オリジナルでジョン・ヒックス・トリオの好演も光ります。
隠れ名盤の一枚です。