[トップページ]



Dragon's Jazz Corner

Azar Lawrence (ts)


* AZAR LAWRENCE QUINTET / ELEMEMTALS
azar lawrence(ts), benito gonzales(p),
jeff littleton(b), martin"smitty"smith(ds), munyungo jackson(per)
2018/HighNote/

1 La Bossa (A.Lawrence)
2 Eye Of The Needle(A.Lawrence)
3 Elememtals (A.Lawrence)
4 Brazilian Girls(B.Gonzales)
5 Solar Winds (A.Lawrence)
6 Koko (A.Lawrence)
7 African Chant (B.Gonzales)
8 Sing To The World (B.Gonzales)
9 It's Easy To Remember(R.Rodgers/L.Hart)
10 Karma Sutra (A.Lawrence)


エイゾー・ローレンス(ts)の新譜です。
ジョン・コルトレーン(ts)直系のサックス奏者は数多く存在するけどこのエイゾーもその一人です。
最近はそんなサックス奏者を聴くことが多くなりました。
アーチー・シェップ、ファラオ・サンダース、ゲイリー・バーツ、カルロス・ガーネットなど。

エイゾー・ローレンスが知られるようになったのはマッコイ・タイナー(p)との共演からだと思います。
* McCoy Tyner / Enlightenment (1973/Milestone)

ウディ・ショウ(tp)の名盤にも参加している。
* Woody Shaw / The Moontrane (1974/Muse)

マイルス・デイビス(tp)との共演盤もあるようですが記憶に残っていません。

全10曲は自身のオリジナル6曲とメンバーのベニト・ゴンザレス(p)が3曲、その他1曲の構成です。
ただ1曲のスタンダード「It's Easy To Remember」も心憎い演出だと思います。
共演のベニト・ゴンザレスはマッコイそのものなので相性は抜群です。
基本はラテン&アフリカ・サウンドですが曲想も豊かでバランスのとれた作品になっています。
リズムが強烈でマッコイ直系を感じさせるパワフルでうねくるサウンドにガツンときました。
やはりブラック系のサックス奏者は力強く求心力がある・・・エイゾー・ローレンスの才能が満開です。
今作が良かったのでさかのぼって聴いてみたいと思っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



* AZAR LAWRENCE & AL McLEAN QUINTET / FRONTIERS
azar lawrence(ts), al mclean(ts),
paul shrofel(p), adrian vedady(b), greg ritchie(ds)
2016/Celler Live/

1 Mystic Journey (A.Lawrence)
2 Lonnie's Lament (J.Coltrane)
3 Ruby My Dear (T.Monk)
4 Spilit Night (A.Lawrence)
5 Get Up (A.Mclean)
6 'Round Midnight (T.Monk)
7 Up Jump Spring (F.Hubbard)


何ヶ月か前に聴いたエイゾー・ローレンス(ts)の新譜が良かったのでさかのぼって聴いています。
今作はそんな中の一枚でカナダのアル・マクリーン(ts)との2テナーのクインテット編成です。
今時こんなストレートなテナー・バトルはほとんど聴けないと思う。
両者の真っ向勝負が気持良くて、古き良き時代を彷彿とさせるものでした。

全7曲は二人のオリジナルが3曲とその他4曲の構成です。
ジョン・コルトレーン(ts)、フレディ・ハバード(tp)が各1曲とセロニアス・モンク(p)が2曲選曲されました。
二人が師と仰ぐコルトレーンの(2){Lonnie's Lament」は16分を超す長丁場です。
どの曲も聴きどころは十分で2テナー・バトルの名盤の一枚に上げたいと思います。
一見モノトーンの地味なジャケットなので見逃してしまいそうだけど中身は相当に熱く濃いです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* AZAR LAWRENCE QUINTET / THE SEEKER
azar lawrence(ts), nicholas payton(tp),
benito gonzalez(p), essiet okon essiet(b), jeff "tain"watts(ds)
2014/Sunnyside/

1 Gandhi
2 Lost Tribes Of Lemuria
3 The Seeker
4 One More Time (B.Gonzalez)
5 Rain Ballad
6 Spirit Night
7 Venus Rising


昨年私はジョン・コルトレーン(ts)の後継者を聴きたいと思いました。
コルトレーン派のテナー奏者は数多く存在するけれどコルトレーンそのもののような演奏が聴きたかった。
そして選んだのがカルロス・ガーネット(ts)であり、このエイゾー・ローレンス(ts)でした。
エイゾーの今作は地味だけど名盤に上げたいです。
それこそコルトレーン・カルテットを彷彿とさせるものでした。
ベニト・ゴンザレス(p)、エシェット・エシェット(b)、ジェフ・ワッツ(ds)は
そのまんまマッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)です。
特にベニト・ゴンザレスのマッコイ・タイナー張りのピアノ・プレイは凄かった。
ひとつ新しい発見がありました。
ニコラス・ペイトンの突き抜けるような鋭いトランペットはコルトレーン・サウンドによく合います。
ここでのペイトンを聴いて欲しい。
ペイトンは何をやりたいのか?・・・今までいまいちピントが合わなかったけれどこれで納得しました。

全7曲は自身のオリジナル6曲とゴンザレスのオリジナルが1曲の構成です。
コルトレーンやスタンダードが1曲も入らないのも良かったです。
そう思わせるだけの曲想豊かなオリジナルと演奏に魅力がありました。
ライブ・アルバムですが観客の盛り上がりも最高潮です。
なぜならコルトレーン・サウンドをファンも良く知っていて安心感があるからだと思います。
多くのジャズ・ファンにとってコルトレーン・サウンドはジャズそのものだから。
私もコルトレーン・サウンドを聴きたい時があるのでその気持はよく分かります。
でもコルトレーン・カルテットそのものではダメなんですね。
コルトレーンもどきというか、似て非なるものが聴きたいんです。
ジャズ・ファンの勝手な欲求にはきりがない。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)