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Dragon's Jazz Corner

Ayumi Koketsu 纐纈歩美 (as)


*AYUMI KOKETSU QUARTET / DAYBREAK
纐纈歩美(as)
納谷嘉彦(p)、俵山昌行(b)、マーク・テイラー(ds)
2011/M&I/

1 Daybreak
2 Subconscious-Lee
3 Embarcadero
4 How Deep Is The Ocean
5 ハナミズキ
6 Evidence
7 After Dark
8 I Can't Get Started
9 Out Of Nowhere
10 Ezz-Thetic
11 Oleo


先日のライブ会場で入手しました。
一聴した途端にその音色に惹かれると思います。
繊細でひ弱で危なっかしい感じがするけれど、なんだかジワ〜っと心に沁みるんです。
この感覚はいったい何だろうね?
やさしくまろやかで癒し系・・・でもなんか支えてあげたい気持になりました。
そういえば最近、似たような音色を聴いたことがあったなぁ〜。
「Benjamin Drazen(as)/Inner Flights」(2011/Posi-Tone)
レニー・トリスターノ(p)派の超クール・サウンドとポール・デスモンド(as)の音色のミックス・タイプか。
近年、こういう奏法が流行っているのかもしれません。

選曲もよく考えられていて面白いです。
オリジナル2曲、スタンダード3曲、ジャズ作品5曲に日本のポップスが1曲です。
ジャズ作品はリー・コニッツ(as)、ポール・デスモンド(as)、セロニアス・モンク(p)、
ジョージ・ラッセル(p,arr,com)、ソニー・ロリンズ(ts)が選ばれました。
ここで注目されるのはコニッツの(2)「SUBCONSCIOUS LEE」と
ラッセルの(10)「EZZ-THETIC」でしょうね。
とても20代前半(23歳)の女性が選ぶとは思えないのでこれだけでも勇気があります。
モンクの(6)「EVIDENCE」を含めていずれも一筋縄ではいかない難曲です。
纐纈さんの意欲とこだわりの表れか・・・若者らしく挑戦する姿勢が素晴らしい。
大ヒット曲の(5)「ハナミズキ」は特に女性に人気のある曲です。
纐纈さんもカラオケなどで歌っているんではないかな。
このしっとりとした表現力も聴きどころになりました。

バックのトリオも実に落ち着いたプレイ振りで好感が持てました。
特に納谷嘉彦(p)さんの絶妙なバッキングが光ります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)