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Dragon's Jazz Corner

Art Pepper (as)


*ART PEPPER QUINTET / TOKYO DEBUT
art pepper(as),
clare fischer(key), rob fisher(b), peter riso(ds), poncho sanchez(per),
cal tjader(vib)(6,7,8), bob redfield(g)(6,7,8)
1977Rec/Fantasy/

記憶に刻み込まれた熱い感動が再び蘇る。
日本のファンの熱狂を目前に、燃えに燃えたペッパーの77年伝説の初来日ライブ’
(帯中よりの抜粋)

「Cherokee」。「Here's That Rainy Day」、
「Manteca」、「Manha De Carnaval」、「Felicidade」




* ART PEPPER QUARTET / SAN FRANCISCO SAMBA
art pepper(as),
george cables(p), michael formanek(b), eddie marshall(ds)
1977/Contemporary/

1 Blue Bossa
2 Art Meets Mr.Beautiful
3 Here's That Rainy Day
4 Samba Mom-Mom


アート・ペッパー(as)の強烈なソロ・プレイを満喫できるキーストン・コーナーズでのライブ盤です。
久々にペッパーの鋭く突き抜ける音を聴きました。
ペッパーは1925年生まれのカリフォルニア出身、1982年に56歳で亡くなりました。
ジョージ・ケイブルス(p)は1944年生まれのニューヨーク出身、現在75歳で健在です。
ケイブルスは1970年半ばから5年ほどペッパーのレギュラー・ピアニストとして共演していました。

全4曲は自身のオリジナル2曲(2,4)とその他2曲の構成でボサとサンバが入っています。
ここはペッパーの火の出るような即興演奏が聴きどころになります。
4曲は全て11分強の長丁場でケニー・ドーハムの(1)「ブルー・ボッサ」は16分を超えています。
アイデア豊富で湧き出づる如くのフレージングは驚異的でライブにおけるペッパーの神髄がここにありました。
鋭角的なペッパーに対する流麗美的なケイブルスの対比が面白いので二人が長く続いた原因かもしれません。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*ART PEPPER QUINTET / GETTIN' TOGETHER !
art pepper(as), conte candoli(tp),
wynton kelly(p), paul chambers(b), jimmy cobb(ds)
1960Rec/CONTEMPORARY/

「ミーツ・ザ・リズムセクション」から3年、フロントは2管だが、
マイルス・グループのリズム・セクションを借りた続編的な一作。
ペッパーのスインギーなソロが炸裂する。
(帯中よりの抜粋)

これはそのままウィントン・ケリー・トリオでもありますね。
スタンダードは「Softly As In A Morning Sunrise」




* CONTE CANDOLI & ART PEPPER / MUCHO CALOR
conte candoli(tp), art pepper(as), bill perkins(ts),
russ freeman(p), ben tucker(b), chuck flores(ds),
jack costanza(bongos), mike pscheko(bongos)
1958/Andex/

1 Mucho Calor
2 Autumn Leaves
3 Mambo De La Pinta
4 I Remenber April
5 Vaya Hombre Vaya
6 I Love You
7 Mambo Jumbo
8 Old Devil Moon
9 Pernod
10 That Old Black Magic


コンテ・カンドリ(tp)&アート・ペッパー(as)のラテン盤です。
最近のマイ・ブームになっている50〜60年代の「ラテン・リズムを聴く」の一環で選んでみました。
カンドリ、ペッパー、ビル・パーキンス(ts)のフロント3管、特にパーキンスの参加が貴重だと思います。
3人共にビックバンド畑出身でウディ・ハーマンやスタン・ケントンといった一流のビックバンドで演奏していた。
ラス・フリーマン(p)、ベン・タッカー(b)、チャック・フローレス(ds)のリズム・セクション。
ウエスト・コースト・ジャズの代表的なメンバーと言えます。
ボンゴが加わって一気にラテン色が濃くなりました。
実にスマートでオシャレな感覚、軽快で爽やかなウエスト・コーストの風に吹かれているようです。
カンドリやペッパーの演奏はそれこそクール・ジャズそのものです。。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)




* ART PEPPER QUARTET / MEETS THE RHYTHM SECTION
art pepper(as),
red garland(p), paul chambers(b), philly joe jones(ds)
1957/Contemporary/

Side A
1 You'd Be So Nice To Come Home
2 Red Pepper Blues
3 Imagination
4 Waltz Me Blues
5 Staright Life
Side B
1 Jazz Me Blues
2 Tin Tin Deo
3 Star Eyes
4 Birks Works


ウエスト・コースト・ジャズだとアート・ペッパー(as)も忘れられません。
今作がペッパーを買った最初の一枚になります。
ペッパーの代表作として必ず上がってくるアルバムだと思います。
何しろバックの3人がマイルス・デイヴィス(tp)のリズム・セクションだったという話題性が大きいです。
今聴いてみてもクールで上品なウエスト・コースト・ジャズの特徴がよく出ています。
東から来たトリオは何を考えながら演奏していたのかな?、と考えると面白いけどね。
ペッパーは1925年生まれの当時32歳なのでキャリアは十分です。
レッド・ガーランド(p)とフィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)はほぼ同年代でポール・チェンバース(b)は10歳若い。
ペッパーはもちろん素晴らしいけれど当時の新感覚のフィリー・ジョーのドラミングにも注目しました。
ベストは「Tin Tin Deo」でペッパーの鋭さとフィリー・ジョーの多彩なドラムが聴きどころになります。
つくづくチェンバースが33歳の若さで亡くなってしまったのは惜しいです。

ウエスト・コース・のジャズマンはスタン・ケントン楽団かウディ・ハーマン楽団出身者が多いです。
ここのメンバーがウエスト・コースト・ジャズを作ったといっても過言ではないと思います。
ペッパーも御多聞に漏れずケントン楽団出身でプロ活動は15、6歳から始めています。
当時のジャズマンは早熟が多くてほぼ17歳までにはプロデビューを果たしています。
当時は良い生活を求めて音楽の才能に溢れる若者の多くがジャズ・シーンを目指していました。
ポップスやロックがまだ萌芽期の時代・・・つまりジャズ界は天才の集まりだったということですね。

ちなみにウエスト・コースト・ジャズの二大レーベルはパシフィックジャズとコンテンポラリーです。
若い頃パシフィックジャズはすでにもう廃盤だったけどコンテンポラリーはまだ入手可能でした。
3000番台はモノラル盤で7000番台がステレオ盤ですが総じてモノラルの方が音が良かった。

(中間系)




*ART PEPPER QUARTET / THE ART OF PEPPER
art pepper(as),
carl perkins(p), ben tucker(b), chuck flores(ds)
1957Rec/Omegatape/

オメガテープに残された天才アルト・サックス奏者の幻の録音。
(帯中よりの抜粋)

まさに幻の発掘盤、よほどのペッパー・ファンでなければ手を出さないと思います。
強力なタッチのカール・パーキンスのピアノが聴けるのも貴重かな。

「Too Close For Comfort」、「Begin The Beguine」、
「Summertime」、「Body And Soul」、「Without A Song」、etc



*ART PEPPER QUINTET / WITH WARNE MARSH
art pepper(as), warne marsh(ts),
ronnie ball(p) ben tucker(b) gary frommer(ds)
1956Rec/CONTEMPORARY/

このアルバムを見た時、「アート・ペッパーにこんな作品があったの?」という感じでした。
解説を見てみるとこれがペッパーのコンテンポラリーにおける初リーダー・セッションだそうです。
なぜか発売されたのは16年後の1972年、それもオムニバス形式の4曲だけだったとのこと。
全セッションが網羅された形で発売されたのは90年代になってからというので納得しました。
どうりで聴いたことがないはずです、なんでこういうことになるのか、不可解なことも多いですね。
トリスターノ派のワーン・マーシュ(ts)にロニー・ボール(p)が共演、
ペッパーとの絡み合いは刺激的で聴き応えがありました。
3曲の別テイクを含む構成、50年代の絶好調のペッパーが聴けます。

「All The Things You Are」、「What's New」、「Stonping At The Savoy」

(中間系)




*ART PEPPER QUARTET & QUINTET / SURF RIDE
art pepper(as), russ freeman(p), bob whitlock(b), bobby white(ds)
hampton hawes(p), joe mondragon(b), larry bunker(ds)
jack montrose(ts), claude williamson(p), monte budwig(b)
1952-1953Rec/Savoy/

印象に残るジャケットと共に知られたアート・ペッパーの人気盤です。
3セットの演奏が聴けるお徳用盤です。
特に当時の西海岸で活躍した3人のピアニストが聴けます。
ラス・フリーマン、ハンプトン・ホーズ、クロード・ウィリアムソン。

「The Way You Look Tonight」