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Dragon's Jazz Corner

Alex Riel (ds)


*ALEX RIEL QUARTET / FULL HOUSE
alex riel(ds),
george robert(as), dado moroni(p), jesper lungaard(b),
2012/Storyville/

1 Just Friends
2 Bodsy And Soul
3 Impressions
4 Chiming In
5 Like someone In Love
6 Old Folks
7 Sandu


アレックス・リール・カルテット・・・去年のベスト3にも選ばれたアルバムです。
アレックス・リールの70歳記念ライブ盤というべきものです。
アレックスはデンマーク出身ですがヨーロッパを代表するドラマーの一人です。
一般的に知られるようになったのはデクスター・ゴードン(ts)や
ケニー・ドリュー(p)との共演盤からだったと思います。
イェスパー・ルンゴー(b)とのコンビは定評のあるところで多くの名盤を生み出しています。

この二人に近年の活躍が目覚しいイタリアの名ピアニストのダド・モロニと
スイスの名アルト奏者のジョージ・ロバートの組み合わせです。
ジョージ・ロバートは久し振り、2000年頃にはケニー・バロンとの共演盤で大いに話題になりました。
ジョージ・ロバートはまたフィル・ウッズの愛弟子として知られていますね。

ここは選曲も魅力です。
よく知られたスタンダード・ナンバーが中心で見れば聴きたくなるジャズ・ファンも多いと思います。
内容は推して知るべしで安定感十分の見事な演奏を聴かせてくれました。
特筆すべきはジョージ・ロバートの力技・・・全体を通じて強烈なアタックに注目しました。
(3)「IMPRESSIONS」におけるダド・モロニのマッコイ・タイナー張りのピアノ・プレイも聴きどころ。
ベテラン勢がその底力を発揮した作品と言えるでしょうね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




ALEX RIEL QUARTET / LIVE AT STARS
alex riel(ds),
charlie mariano(as), jakob karlzon(p), jesper lundgaard(b),
2008/Cowbell Music/

ここでの興味はチャーリー・マリアーノ(as)とヤコブ・カールゾン(p)にありました。
マリアーノはなんと録音時は83歳ですよ。
とても信じられないほどの溌剌としたプレイを展開しています。
微妙に音をずらすところに独特の表現力を感じました。
加齢と共に益々尖がって刺激的、挑戦的になったきたのではないかと思います。
80を過ぎてからの精力的な活動には凄いとしか言いようがありません。
マリアーノは20歳でデビュー、27歳で初リーダー・アルバムを吹き込んでいます。
以来、65年間の長きに渡り第一線で活躍していることになります。
アルト奏者ではリー・コニッツ(81歳)、フィル・ウッズ(77歳)、フランク・モーガン(75歳)と続いています。
コニッツより年上だったとはちょっと驚きました。

アレックス・リール(ds)とイェスパー・ルンゴー(b)はヨーロッパを代表するリズム・セクションです。
加えてヤコブ・カールゾンがまた素晴らしいです。
このピアノ・トリオの魅力は(3)「ALL THE THINGS YOU ARE」で十分に堪能することができました。
選曲はお馴染みのスタンダードばかりですが甘さは控え目、極上のジャズ・アルバムに仕上がっています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*ALEX RIEL TRIO/ WHAT HAPPENED ?
alex riel(ds), heine hansen(p), jesper lundgaard(b)
2005/COWBELL MUSIC/

1 Yesterdays
2 Nature Boy
3 100 m Spurt
4 Without
5 I'm Getting Sentimental Over You
6 Ac-Cent-Tchu-Ate The Positive
7 Giant Steps
8 Dreaming Steaming
9 3rd Dimension
10 Idaho


アレックス・リール(ds)の新譜です。
ジャケットの写真は可愛いですね、きっとアレックスのお気に入りの写真なんでしょうね。
先日、1970年代のデクスター・ゴードン・カルテットのライブ盤を聴きましたが、
若かれし頃のアレックスはエネルギッシュでパワフルな太鼓を叩いていました。
ケニー・ドリュー(p)、ニールス−ヘニング・オルステッド・ペデルセン(b)のお馴染みのリズム・セクション、
荒削りながらけれん味がなくデックスに思い切りぶつかっていく姿には魅力がありました。
さて、この作品ですが、アレックスとイェスパー・ルンゴー(b)のコンビは定評のあるところで、
今までにも幾多の名トリオ盤を送り出しています。
二人の選んだピアニストには外れがあるわけがありません。
今回のヘイネ・ハンセン(p)もその例に漏れず見事に期待に応えています。
刺激的というには少々物足りませんが、ピアノトリオの好盤という評価は順当なところだと思います。
このアルバムには11曲目にギター・トリオが隠れていますがこのギター奏者は一体誰なんでしょうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*ALEX RIEL TRIO / CELEBRATION
kenny werner(p), jesper lundgaard(b), alex riel(ds)
2000/STUNT/

なんとも、ジャケットがほのぼのとして印象に残りますね。
アレックス・リール(ds)、ケニー・ワーナー(p)、ジェスパー・ランドガード(b)のライブ盤です。
一癖あるベテラン揃いですからスタンダード集でありながら単純でないところが魅力なんです。
「枯葉」はいいですよ。誰が目立つというわけでもなくて三味一体のピアノ・トリオが聴けます。
噛めば噛むほど味が出るアルバムだと思います。

「In Your Own Sweet Way」、「Bye Bye Blackbird」、「Autumn Leaves」、
「Peace」、「A Child Is Born」、「You And The Night And The Music」

(中間系)




*ALEX RIEL SEXTET / RIELATIN'
alex riel(ds), kenny werner(p), chris minh doky(b)
jerry bergonzi(sax), michael brecker(sax), mike stern(g)
2000/STUNT RECORDS/

アレックス・リールの新作です、私はケニー・ワーナーの参加に興味がありました。
ここでの最大の聴き物は2曲目、「BESSIES BLUES」の11分超の熱演だと思います。
サックス、ギター、ピアノと続くソロは圧巻、クリスとアレックスの強力なリズムも素晴らしいです。
マイケルは相変わらずの自由自在ですが、マイク・スターンがとてもいい味を出していると感じましたね。
というわけで、私はマイク・スターン入りの3曲が気に入りました。

「Bessie's Blues」、「Dexterity」、「I Fall In Love Easily」

(まじめ系




*ALEX RIEL SEXTET / UNRIEL
alex riel(ds), niels lan doky(p), eddie gomez(b)
jerry bergonzi(sax), michael brecker(sax), mike stern(g)
1997/STUNT RECORDS/

垂涎もののメンバーで凄いです。
プロデュースはニールス・ラン・ドーキー(p)のニューヨーク録音。
全9曲中、ジェリー・バーゴンジ(ts)が5曲を提供しています。
スタンダードはコルトレーンの「Moment's Notice」だけ。