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Dragon's Jazz Corner
Aldo Romano (ds)
*ALDO ROMANO QUARTET / INNER SMILE
aldo romano(ds),
enrico rava(tp), baptiste trotignon(p), thomas bramerie(b)
2011/Dreyfus/
1 Positano
2 More
3 Kind Of Autumn
4 Anny's Lullaby
5 Il Piacere
6 Old Devil Moon
7 Inner Smile
8 My Funny Valentine
9 Where Is Aldo ?
10 E Si Sogna
11 I'm Getting Sentimental Over You
アルド・ロマノ(ds)の新作・・・年輪を重ねたジャズ・マンの顔ジャケに惹かれました。
裏側を見るとエンリコ・ラヴァ(tp)、バティスト・トロティニョン(p)、トーマス・ブラメリー(b)の名前。
曲名には4曲のスタンダードが含まれていました。
これはもう悪かろうはずがないと即買いを決めました。
以前なら買ったらすぐ聴くのが当たり前でしたが今ではしばらく放って置いても平気になった。
それで今作が今年の初聴きになりました。
アルド・ロマノはフランス、エンリコ・ラヴァはイタリアで共に70歳を超える大ベテランの大御所です。
二人共にフリー、前衛の洗礼を受けた猛者で硬派のジャズメンといえます。
年齢的にもそろそろ聴いておかないといけないと思った。
それにフランスのもう中堅どころと言っていいバティスト・トロティニョンとトーマス・ブラメリーの組み合わせです。
さてどういうことになるのか、興味津々でした。
まずはスタンダードの4曲から・・・。
(2)「MORE」は美しく、(11)「I'M GETTING SENTIMENTAL OVER YOU」は軽快な展開です。
(5)「OLD DEVIL MOON」はピアノレスのトリオで演奏されますが3者の絡みが刺激的です。
(8)「MY FUNNY VALENTINE」は8分強の一番の長丁場ですが原曲のイメージはほとんどなし。
ここいらへんが一筋縄ではいかないロマノ&ラヴァの真骨頂だと思います。
オリジナルは平均3〜4分でいずれも小品、フリー・フォームに片足を突っ込んでいる感じかな。
特にこれといった特徴もないので時間的にもちょうど良かったです。
面白かったのはメンバー全員がクレジットされている(3)「KIND OF AUTUMN」でのフリー・インプロビゼーション。
全体的にラヴァのラッパのコントロールが素晴らしい、温かくまろやかで繊細、さすがという他はありません。
(9)「WHERE IS ALDO ?」はバティスト・トロティニョンのピアノ・ソロで興味を惹かれました。
実はトロティニョンのリーダー作はまだ持ってないんです。
デビュー時の触れ込みはたしかミシェル・ペトルチアーニ2世とか言われていたような・・・。
試聴した時に「どこがペト2なんだぁ〜・・・」と思ってもうそれっきりになっています。
あれからほぼ10年、変わるのが当たり前ですね・・・今ならまぁ許せるか。
トロティニョンのピアノには持って生まれた優しさや柔らかさがあるように思います。
今後フリーへの道を歩んでもこれが個性になるんじゃないかな。
今年も絶好調のスタートです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*ALDO ROMANO QUINTET / THE JAZZPAR PRIZE
aldo romano(ds,vo), stefano di battista(as,ss), mark turner(ts)
henrik gunde(p,elp), jesper bodilsen(b), susi hyldgaard(vo)(5,6,8,9)
2004/ENJA/
1 Fernando
2 Song For Elis
3 Link
4 Inner Smile
5 Follow
6 It Never Entered My Mind
7 Il Cammino
8 Gush
9 Estate
1990年から行われているデンマークの「THE JAZZPAR PRIZE]の2004年のウィナーはアルド・ロマーノでした。
ウィナーによる記念コンサート・ライブ盤には良い作品が多いですが、これも例外ではありません。
ロマーノはイタリア出身のベテラン・ドラマーでフュージョンからフリー・ジャズまでこなす幅広い音楽性の持ち主です。
ここのメンバーも強力で魅力的ですね。
フロントにはイタリア・アルト界の期待の星のステファノ・ディ・バティスタと新感覚ジャズの旗手のマーク・ターナーを配し、
リズム・セクションにはデンマークの若手、ヘンリク・グンデとイェスパー・ボディルセンという組み合わせです。
注目のマーク・ターナーは近年活躍の場をアメリカからヨーロッパに主軸を移したようです。
オリジナルが6曲にその他3曲の構成で、スタンダードが2曲含まれています。
全体的には重厚な仕上がりでじっくりと聴かせますが、ボーカルを4曲入れたのはどうでしょうか。
目先が変わっていいと思うか、やや中途半端になったと思うか、ここはリスナーの好みが出るところです。
私は(1)〜(4)、(8)のロマーノのオリジナルがこのグループの真髄だと思いました。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)
*ALDO ROMANO QUARTET / CANZONI
aldo romano(ds),
franco d'andrea(p), paolo fresu(tp), furio di castri(b)
1997/Enja/
アルド・ロマーノ(ds)にフランコ・ダンドリア(p)の組み合わせ。
カンツォーネ作品集です。
あんまり馴染みがないけれど歌ものなのでメロディがキレイです。
抒情感溢れるパオロ・フレスのトランペットが心に沁みます。