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2013年、みんなのベスト3


(1)>益満妙さん

お早う御座います。御無沙汰です。今年は一番乗りです。^^

★I'll Take My Chances/Dayna Stephens/Criss Cross/2013

Dayna Stephens(Ts)という人は、未知でしたが、先端的なNYの空気を、トンガリつつも余裕綽々で醸成した、アルバムコンセプトもよくまとまった秀逸な一枚。Charles Altura(g), Gerald Clayton(p)のプレイが新鮮。Bill Stewart(ds)の安定感のあるドラミングもGood!

★Re: Bill Evans/Dave Askren Trio/String Jazz Records/2002

ひょんな成り行きで、知ったアルバム。録音は2000年。Evansのコードサウンドを、ギターで再現するために、一部チューニングを変えたそうだ。その狙いが、充分に達成されたかどうかは、多少疑問だが、そのコンセプトと創意工夫は賞賛します。ギター弾き向きのマニアックな一枚。

★I Thought about You / Kazuhiko Takeda Trio/Waon Records/2013

関西の重鎮ギタリストLiving Legend竹田一彦氏のTrio。岡田勉 (b)は、このアルバムが遺作になったようだ。Liveで何回も聴いた竹田節が、そのままパッケージ。ま、聴いたことの無い方は是非どうぞ、お勧めです。


(2)>910さん

いよいよ12月になってベスト3の季節になりました。
いちおう’12年12月から今年の11月まででひと区切りです。
今年は選ぶのが割と楽でした。

総合部門(ピアノ・トリオ)

やっぱり今年はこれでしょう、ということで。

■トリロジー/チック・コリア(P)・トリオ(Stretch Records)

Trilogy/Chick Corea(P) Trio(Stretch Records) - Recorded 2010 and 2012. Christian McBride(B), Brian Brade(Ds), Jorge Pardo(Fl on 5, 7), Nino Josele(G on 5, 7), Gayle Moran Corea(Vo on 17) - [Disc1] 1. You're Ma Everything 2. Recorda Me 3. The Song Is You 4. Work 5. My Foolish Heart 6. Fingerprints 7. Spain [Disc2] 8. This Is New 9. Alice In Wonderland 10. It Could Happen To You 11. Blue Monk 12. Armando's Rhumba 13. Op.11, No.9 14. How Deep Is The Ocean [Disc3] 15. Homage 16. Piano Sonata: The Moon 17. Someday My Prince Will Come

CD3枚組のライヴで、ツアーのベストテイクを集めたもの。収録時間は3時間20分台で1曲あたりの演奏時間も長め。チック・コリア作は5曲(6−7、12、15−16曲目)で、他はジャズメン・オリジナルやスタンダードなど。13曲目はクラシックが題材。どちらかというと親しみをもって聴かせるような曲が多めですが、演奏が硬派な感じのものも。6曲目などスリリングな演奏もある程度あり。コリアはある意味カチッとしたピアノだけど、このトリオでの演奏はけっこういいと思います。長時間聴かせても飽きないトリオ。3曲にゲストの参加曲もあって、アクセントにもなっていい感じ。曲順もよく練られていると思います。3枚目に新曲を2曲持ってきてます。ピアノ・ソナタの16曲目は現代的ですが起伏があってハードな30分ほどのトリオの演奏。(13年9月4日発売)

ジャズ部門

■Prism/Dave Holland(B)(Dare2 Records)(輸入盤)

- Recorded August 9 and 10, 2012. Kavin Eubanks(G), Craig Taborn(P, Key), Eric Harland(Ds) - 1. The Watcher 2. The Empty Chair 3. Spirals 4. Chair 5. The Color Of Iris 6. A New Day 7. The True Meaning Of Determination 8. Evolution 9. Breathe

(13/10/06)2、6曲目がデイヴ・ホランド作、1、5、8曲目がケヴィン・ユーバンクス作、3、7曲目がCraig Taborn作、4、9曲目がエリック・ハーランド作。ホランドの名前が大きめですが、4人対等のグループか。フロントにホーンがない点や、ピアノ(キーボード)が加わっているので、いつもとかなりサウンドの雰囲気が違います。その担当メンバーもそれぞれ非凡だし。4拍子や8分の6拍子などがある中で、やはり5拍子系その他、変拍子も目立っていて、それがロック的なギターやフェンダー・ローズのアプローチで、よりロックやブルースに近い形で聴くことができるのが新鮮。ジャズとしてはトンガっている方では。3曲目のリズムのひねくり具合や幾何学的迷彩サウンドで彼らがノレているのはスゴいかも。4曲目には4ビートの部分も。

フュージョン部門

■The Brecker Brothers Band Reunion/Randy Brecker(Tp, Flh)(Piloo Records)(輸入盤)

- Recorded September 2011. [Studio CD] Ada Rovatti(Ts, Ss), Mike Stern(G on 1, 5-6), Dean Brown(G on 1, 4, 7, 9), Will Lee(B except 7, 9), Dave Weckl(Ds on 1-4, 7-9), George Whitty(Key, Per, Prog, Org), Adam Rogers(G on 2-3, 8, 11), David Sanborn(As on 3, 6), Oli Rockberger(Vo, Key on 4, 8), Mitch Stein(G on 5-6, 10), Rolney Holmes(Ds on 5-6, 10), Randroid(Rap on 6, 8, Vo on 11), Jim Campagnola(Bs on 6, 8), Chris Minh Diky(B on 7, 9) - 1. First Tune Of The Set 2. Stellina 3. The Dipshit 4. Merry Go Town 5. The Slag 6. Really In For It 7. Elegy For Mike 8. On The Rise 9. Adina 10. R N Lee 11. Musician's Ol'lady Dues Blues [Live DVD] 1. First Tune Of The Set 2. The Slag 3. Adina 4. Really In For It 5. Straphangin' 6. Stellina 7. Merry Go Town 8. Inside Out 9. Some Skunk Funk

(13/11/16)ライヴDVD付きのスタジオ録音CD。ここではCDについてだけ書きます。4曲目を除き、ランディ・ブレッカーの作曲ないしは共作。ギターやベース、ドラムスなどを、スタジオ録音だけあって複数のミュージシャンを適材適所で使っています。各ミュージシャンのソロもいつも通りあるけれども、ある意味このグループにはアレンジとかテーマなどのメカニカルな2ホーンも期待している部分もあるので、アダ・ロヴァッティのサックスも、マイケル・ブレッカーと比較をしなければけっこういいと思います。ラテン、8ビート、ヴォーカル入り、ラップ入り、バラードなど曲調はいろいろだし、ラストにはギターとヴォーカルとのブルースが入っているのもご愛嬌。現代のフュージョンやファンクはこう来るか、と思わせるサウンド。音もけっこういいし。

次点

■The Sirens/Chris Potter(Ss, Ts, Bcl)(ECM 2258)(輸入盤)

やっぱり、これ、忘れられないです。

■KENSO COMPLETE BOX(King Records)

- 「Kenso」(’80年)「Kenso 2」(’82年)「Kenso (3rd)」(’85年)「スパルタ」(’89年)「夢の丘」(’91年)「エソプトロン」(’99年)「天鵞絨症綺譚(びろうどしょうきたん)」(’02年)「うつろいゆくもの」(’06年)「イン・コンサート」(’86年ライヴ)「ケンソー・ライヴ92」(’92年ライヴ)「Zaiya Live」(’96年ライヴ)「隠匿無用」(未発表CD)」「比類なき生態」(未発表DVD)

ジャンルはプログレなのですが、フュージョンの位置付けだった時もありました。国内盤、DVDが入っていたので割引で買いましたけど、全部リマスターで36,750円の定価が付いてました。



(3)>baikinnmannさん

今年のベスト3です。
今年聴いたCDの中からお気に入りを決めました。

☆ TRIOSENCE (p) 「Turning Points」

1曲目から彼らの世界に引き込まれます。三位一体の洗練された演奏が聴けます。
このグループとして完成形の感です? Bonus trackの“望春風”も◎です。
嫁さんもベストにも選びましたが、特に♯3と♯6がお気に入りとのことです。

☆ PAR LAMMERS TRIO (p)「Komm Doch Vorbei」

TRIOSENCEと同じくドイツ発、音数は多くありませんが、どこか素朴で懐かしいような独自の世界が繰り広げられ癖になります。思わず過去2作も入手してしまいました。

☆ VINCENT PEIRANI (acc)「Thrill Box」

フランス発、始まりはオーディオチェックか聴力検査のような音でなにこれと思いましたが、
2曲目のMehldau曲、スリリングな3曲目とGOODです。
お気に入りのEmile Parisien (ss)も良い音を聴かせてくれます。
3枚目はいずれもイタリア発のNico Catacchio (b)「The Second Apple」、
Claudio Filippini (p)「Facing Nort」、Luigi Martinale (p)「Strange Days」と最後まで迷いました。

今年この一曲

★ 白崎彩子(p)「SOME OTHER TIME」 #10 “Antagata Dokosa”
 
この曲と #3“Yosaku”が気になって入手しました。どちらも良い演奏です。
  "My Man's Gone”もこれまで聴いた中でベストです。

嫁さんのベスト2

★ TRIOSENCE (p)「Turning Points」
★ LUIGI MRTINALE(p)「Arietis Aetas」



(4)>Tさん


今や、こちらがボクの中での年末の風物詩になってまして、
今年のCD購入を見返してみる良い機会になってます。

年々、新しいものや新人への興味が無くなり、
発掘モノや昔から聴き続けてる人やグループの新譜を
中心に聴くようになってしまいました。。。

特にアコースティックなジャズではそれが顕著で、
今までに買い揃えたマイルスとかで十分事足りる、、、
みたいな感じになってます。。。

ということで、今年の「ベスト3」はこんな感じになりました。

■1位は、真ん中のドニーの4枚箱。

これはひとえに、ディスク3の71年NYビターズエンドでのライブ音源の賜物。
名盤「Live!」のB面に収録されてたライブの模様のフルステージ(多分)を
聴ける衝撃の喜び。
特に、コーネル・デュプリーの伴奏による「What's going on」にはしびれた。
今年聴いたCDの中で、これほどのインパクトを感じたものはなかった。

■2位は左の香津美さんの新トリオによる新譜。

香津美さんとジェフ・バリーンといえば、
80年代の名ユニット「スパイス・オブ・ライフ」が有名で、
当初はそれのリユニオンとして企画されたトリオのようだけど、
オリジナルのビル・ブラッフォードと今のバージル・ドナティとの
ドラマーの資質の違いを考えて路線変更したのが大正解。
よりしなやかに懐の深いグルーヴを生み出す極上のリズムを得て
香津美さんのギターの行動範囲が広がったようにも感じた。
当初の計画の名残なのか、
「スパイス〜」の1枚目で演奏されてた「J.F.K.」が再演されてるのも
その頃からのファンにはまた嬉しい。

■3位は、チキン・シャックの23年ぶりの新作。

以前のチキン・シャックは、出てきた時代がバブル期であったせいか、
ギラギラしたインストブラコンみたいな所もあったけど、
今作では、そこの過剰なツヤが上手く消えて、
極上のメロウグルーヴサウンドになってる感じ。
土岐さんのメロメロなサックスは相変わらずの良さだけど、
ニューオリンズでコテコテ演ってる山岸のオッサンの
すましたようなよそ行きのギターもチキン・シャックならではの魅力。
リリースされた6月に聴くと、違和感バリバリだった
2曲のクリスマスソングも、今聴くとバッチリ。



(5)>miyukiさん

今年もあとわずかですね。
今年はあまり聴きませんでしたが、それだけに
選びやすいような気もしました。

@Peter Appleyard "The Lost 1974 Session"

Peter Appleyard(vibes)
Hank Jones(piano)
Zoot Sims(sax)
Slam Stwart(basa)
Bobby Hackett(cornet)
Mal Lewis(drums)
Urbie Green(trombone)

1.studio dialogue-1
2.Ellington Medley
3.studio dialogue-2
4.After You've Gone
5.studio dialogue-3
6.Tangerine
7.studio dialogue-4
8.You Don't Know What Love Is
9.studio dialogue-5
10.But Beautiful
11.studio dialogue-6
12.You Go To My Head
13.studio dialogue-7
14.Indiana
15.studio dialogue-8
16.A Smooth One
17.studio dialogue-9
18.Dancing On The Ceilling
19.Bounus Tracks
Out Takes

聴き応えがありました。
ズートが素晴らしいです。ズートらしい。
それから、ボビー・ハケットが、こんなモダンな演奏をするのかと
思いました。今年はすぐにこれが一番と決まりました。

AHeine Hansen "WHEN THE SUN COMES OUT"

Heine Hansen(p)
Jesper Lundgaard(b)
Morten Lund(ds)
2010年録音

1. Trubbel
2. Lotus Blossom
3. Are You Lonesome Tonight
4. Bolivia
5. Summer Night
6. Minority
7. When The Sun Comes Out
8. Minor Up Blues
9. The Boy Next Door
10. I Should Care

渋めというか、苦み走ったパップピアノです。
間を取るような演奏で、それが好ましく思えました。
1曲目が気に入って、そればかり聴いて、この1曲が
あったのでベスト3にしたと言ってもよいです。

BFRANK WESS " THE FLUTE MASTERY OF FRANK WESS "

Frank Wess (flute)
Tommy Flanagan (piano)
Chuck Wayne (guitar)
GEORGE MRAz (bass)
Ben Riley (drums)
1981年録音

1.Lover Come Back To Me
2.Spring Is Here
3.Riled Up
4.There Is No Greater Love
5.Nada Mas
6.Battle Royal

BONUS TRACKS :
7.Lover Come Back To Me - Take1
8.Spring Is Here - Take 1
9.There Is No Greater Love - Take 3
10.Nada Mas - Take 1

フランク・ウエスのフルートが堪能できます。
良く歌っていて、スイング感もよく出ています。
トミー・フラナガンのソロも良かったです。
特にLover Come Back To Meはスイング感抜群です。



(6)>ゴロピカリさん

こんばんは〜今年のベストを選びました。

●演奏ベスト3

1.Swingin' The Count / Cedric Caillaud


ドラさんご紹介の一枚。
理屈抜きで楽しく聴けます。
こういうのが気軽でいいです。

2.Guided Tour / Gary Burton

最初の1曲から、実にカッコいいですね。
しかし・・聴いていて疲れてくるのもまた確かです(笑)

3.Somewhere / Keith Jarrett

久しぶりに買ったキースのアルバム。2009年7月のスイスでのライブです。
この時点でキースは64才。
年齢のせいか、病気が影響しているのか。
カドが取れたというか、深みに欠けてきたような気もがします。
金太郎飴というか、ああ、やはりこういう演奏ね・・・という感じでもあります。

●録音
今年は選ばないと書きましたが、あまり聴かなかった盤を聴きなおしたら、これはなかなか良かったです。
2、3位はありません。

■Like A Lover / Emilie-Claire Barlow

特に良かったのがベースとのデュオ、6曲目の Things We Did Last Summer。
ベースの生々しさ、キレの良さ。音は小さいけれど、しっかり聴こえるブレス。
これはいいです!



(7)>ねひつじさん

こんばんは。2013年のベスト3です。

@ Randy Weston's African Rhythsm (Comet Records 1969)

Randy Weston (p, Grunts), Henri Texier (b), Art Taylor (ds),
Reebob Kwabu Baah, Niles Weston (Conga, Chants, Cowbells)

1969年録音の2枚のLPを1枚のCDにカップリングしたもので、
「Hi-Fly」「Little Niles」などのウェストンの名曲もたっぷり聴けるのですが、一番驚いたのが「Con Alma」。
だいたいの場合、爽やかに演奏されるこの曲を、ここまでドス黒く呪術的に演奏するとは恐るべし!

A Luca Alex Flores / Love For Sale (Splasc(H) Records 1991)

上半期ベスト3で挙げた1枚です。今年、お茶の水の中古店でジャケ買いしたのですが
デビッド・マレイら豪華メンバー、オーソドックスなブルースから、コーラスをフィーチュアしたスペイシーな曲まで、
エレピの使い方にセンスを感じさせる、奥が深い1枚でした。

B Frank Wess & Johnny Coles / Two At The Top (Uptown Records)

Johnny Coles (fh), Frank Wess (as, ts), Kenny Barron (p), Reggie Johnson (b), Kenny Washington (ds)

のメンバーによる、1983年のスタジオ録音と、

Coles (fh), Wess (fl, as, ts), Smith Dobson (p), Larry Grenadier (b), Donald ‘Duck’Bailey (ds)

のメンバーによる、1988年の「Yoshi's」でのライヴ録音の二つを、二枚組にしたものです。

前者がまとまりのある端正な演奏、後者はライヴならではの良い雰囲気、特にSmith Dobsonのピアノが熱いです。



(8)>A.tomyさん

●“SOUL TRINITY / Fredrick Sanders”(FreSan)
 
主人公のピアニストはマッコイ、ケリー、バロンってな具合に大和撫子七変化!
それは「力」があるから出来ること。千幻万化の曲の並べ方には「技」も光る☆

●“BLOOD・SPIRIT・LAND・WATER・FREEDOM / Curtis Brothers Quartet”(Truth Revolution)
 
「CD聴きの会」で聴いてもらった一枚。曲は甘酸っぱい「Maria Cervantes」。
ピアノとベースが「ブラザー」なので、ベース・ソロが長いのが玉にキズ。(^^;

●“AUDREY - LIVE IN TORONTO 1975 / Paul Desmond's Canadian Quartet”(DOMINO RECORDS)

ついに見つけた!誕生日録音!しかも、ポール・デスモンドというのが喜ばしい♪



(9)>WAKAさん

今まで皆さんのBEST3を閲覧させて頂いてるのみでしたが、今回初めて参加させて頂きます。
もともとビル・エヴァンスの『Waltz For Debby』から始まり、ジャズ歴は14年程です。
基本的に新品・中古品関係無く買い漁るので、まとまりのないセレクトになりますが...。

■TRILOGY/Chick Corea Trio(Universal UCCJ-3013/3)新品 2010、2012年録音

この盤は傑出していると思います。クリスチャン・マクブライド&ブライアン・ブレイドという当代きってのリズム陣との躍動感あふれるインタープレイが素晴らしい。スタンダード曲中心の選曲も嬉しいし、録音もなかなかのもの。
三枚組というボリュームながら、飽きさせません。
Disc2の『This is new』は何度聴いても、興奮します。

■NIGHT AND DAY/森山浩二+山本剛トリオ(three blind mice THCD-246)新品 1975年録音

今年ディスクユニオンが手がけたTBMレーベル復刻シリーズの中の1枚です。
森山さんのボーカルはとにかく軽妙洒脱でスウィング感抜群。またコンガも叩くエンターティナーでもあります。
この時期のりにのっていた山本剛トリオの演奏も申し分無し。
ルバートでじっくりと歌いだし、踊りだしたくなるようなアップテンポに変わる『FOR ONCE IN MY LIFE』をぜひ聴いていただきたいです。

■Voyager/大石学トリオ(ewe records EWSA 0123)中古品 2006年録音

今まで沢山のジャズピアノを聴いてきましたが、ここ2〜3年夢中になっているのが大石学さんのピアノです。
澤野工房からのトリオ・ソロ作品が話題となり、新たなファンも増えた事でしょう。
本作品は当時のレギュラートリオ(ベース:米木康志、ドラムス:原大力)で録音したもの。
大石さんのピアノの魅力は、何と言っても“歌ごころ”と美しい音色にあります。
一音一音をこんなに大事にする音楽家を僕は他に知りません。

この作品はチャーリー・パーカーの『Confirmation』を除き、全て大石さんのオリジナル曲ですがそのどれもが素晴らしい。もっと皆さんに知ってほしいピアニストです。
吉祥寺サムタイムでほぼ毎月やっているソロピアノライブは何とミュージックチャージ¥1000で聴けますよ!!



(10)>ozaさん

例年悩み出すとキリがないのですが、今年は下記3枚(+2枚)といたしました。
(これまた、例年通り、順番はつけてません。)

■Dave Holland "Prism"
2012年の9月にこのユニットの活動を知りそれから約1年。正規盤のリリースを心待ちにしていたのですが、ようやくリリースされました。
Dave Hollandの管抜きユニット、強リズムのうえで、Kevin Eubanksが良い演奏を繰り広げる強烈な1枚。
(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62274554.html)


■Christian Mcbride "Out Here"
Christian McBrideの単独名義では初となるピアノトリオ作。
王道のどまん中ピアノトリオなんですが、その堂々としたアメリカンサウンドが最高に気持ち良いアルバムであります。
(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62158319.html)


■Antonio Sanchez "New Life"
2管が良いバランスで暴れまわり、要所を抑えた見事なピアノが締めあげ、全体の厚みを過不足なく加えるベース。そしてドラムが全体をしっかり煽りつつまとめ上げている演奏は、全体のバランスが見事に整った素晴らしいものでありました。
(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61915068.html)

= 番外 =
△スガダイロートリオ "刃文"
スガダイローの幅広い音世界をあまり敷居の高くないところでしっかり堪能できるように作られたかなり完成度の高いアルバムと認識しています。
流通を限定しているのが、もったいないくらい。
(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62154602.html)

△Paula Santoro "Mar Do Meu Mundo"
今年はブラジルものを多く聴いたので、強引に1枚追加。
曲調にあったちょっと落ち着いた雰囲気を感じさせるボイスに、柔らかい雰囲気を持った演奏が見事にマッチしていながら、聴きどころ満載なアルバムです。
(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61982134.html)


よろしくお願いいたします。


(11)>monakaさん

今年のベスト3ということで3枚選んでみました。
blog「JAZZ最中」では記事にした中から10枚えらんでいますが、12枚紹介しました。

そちらにもぜひお越しください。

■7/11 JAZZの神様   「TRILOGY」 CHICK CORIA
■2/14 高僧のおもむき 「WITHOUT A NET」 WAYNE SHOTER
■12/4 ウイークエンドじゃないけれど 「VAGUEMENT GODARO」 STEFHAN OLIVA


http://blog.goo.ne.jp/monakasm



(12)>Suzuckさん

全部、新譜からです。

■1.Sirens / Chris Potter

クリポタの楽器のテクニック、感情表現、改めて感じました。そして、精鋭揃いのメンバーと築く精密に計算された空間に溢れる情熱。静寂を最も知り尽くした男ゆえの熱さにほれぼれ。。
構築力のすばらしさは、感動ものです。


■2.Prism / Dave Holland

ホランド閣下のアルバムが好きなのは、閣下の元に集まる精鋭部隊のため。このたびは、ホーンやペット等の管楽器がいないのですが、ユーバンクス兄弟のお兄ちゃんの返り咲きで、ホランド閣下の力強さと、ティーボーンの不気味さブラックさ、そして、ハーランドのスペシャルなサウンド感覚を最認識。そして、ヘビーな石つぶてをガンガン繰り出すユーバンクスは鬼だ。。

■3.Free Flying / Fred Hersch and Julian Lage

ハーシュは静動がはっきりと混在するピアニストだと思うのですが、このデュオのライブ盤は動と陽。互いに相手のすばらしい反応に舞い上がるほどの勢いで音楽を楽しんでいました。

次点は、
△4.Almah / Avishai Cohen
イスラエルの王者(笑)の新譜。
5番めの「Polska / Mozdzer Danielsson Fresco」も、、そうなのですが、、
自国メロディ、クラシック、その辺が全面的にでています。
そして、ニューヨークをかなり冷静に見据えてる、、感じ。。


ヴォカールは
■1.Mario Christmas / Mario Biondi
クリスマスという、、べたべたのシチュエーションの中でも、どの曲もこれだけ「かっこよく」聴かせるのは、相当の歌唱力とセンスだとおもいました。

今年も、無事に参加できてよかったです。
来年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m



(13)>ドラ

選考後記:
今年の私は名実共に「エリック・アレキサンダー・イヤー」になりました。
新旧譜にかかわらずリーダー作はもとより共演作もよく聴きました。
収集対象だったエリックの米欧日のリーダー作は、ほぼコンプリートになっています。
その他、全体的に新譜は少なく再発盤が増えたのも今年の特徴です。
ということでベスト3はエリックが2枚ということになりました。
1枚目は落ち着きを感じさせるエリックの異色作です。
2枚目はエリックの勢いを感じるオルガン入りクインテットです。
3枚目は今年一番聴いたボーカル・アルバムです。

■ERIC ALEXANDER QUARTET / TOUCHING (2013/HighNote)
eric alexander(ts),
harold mabern(p), john webber(b), joe farnsworth(ds)

エリック・アレキサンダーのレギュラー・カルテットによるバラード集です。
また同じ傾向かなと思いながら聴き始めてみると違和感がありました。
いつものエリックらしくありません。
パワフルでもエネルギッシュでもなく、艶やかさも感情移入も少ない気がする。
外向きというより内向きのアット・ホームで寛いだ感じの私的録音という趣きです。

スタンダードのバラード作品は日本企画盤に多いけどそれとは一線を画します。
思い入れが少なく感情を表に出さずに比較的あっさりと軽く歌っている感じがします。
人に聴いてもらうというより自分自身が演奏を楽しんでいる・・・まるで一人カラオケのよう。
しかしながら一見軽そうに見えて、よく聴いていると中味は濃いです。
それと日本盤と違って有名曲はやっていません。
選曲が抜群にいいのはプロデューサーの力だと思います。
美しいメロディを持つ実にいい曲を選んでます。
(2)「GONE TO SOON」〜(3)「THE WAY SHE MAKES ME FEEL」の流れはなんかホロリとなってしまった。
(4)「DINNER FOR ONE PLEASE , JAMES」はピアノとのデュオですが雰囲気あります。
私も馴染みのあるのは(6)「I'M GLAD THERE IS YOU」だけでしたが、これも良かった。
この曲は大好きなのでどうしても外すことはできません。
表題曲の(1)「TOUCHING」、コルトレーンの(5)「CENTRAL PARL WEST」、
(7)「THE SEPTEMBER OF MY YEARS」、(8)「OH GIRL」にもそれぞれ聴きどころがありました。

ハロルド・メイバーン以下のメンバーもあくまで控え目で脇役に徹しているのがいいです。
ソロがエリックとメイバーンの二人だけというのも珍しい。
メイバーンも抑え気味ですがさすがに各所でキラリと光る演奏を聴かせてくれています。
トリオのバッキングが最高なのでレギュラー・カルテットならではの安定感がある。
ここには完全なる「エリック・アレキサンダーの世界」が広がっています。
フレージングの素晴らしさには息を呑む・・・。
「いいねぇ〜」、ゆったりとしたバラード演奏はすごく落ち着きます。
じんわりと心に響いてきます。
今までエリックにはこれほど落ち着きを感じさせるアルバムはなかったと思います。
いわばエリックの異色作といえます。


■ERIC ALEXANDER QUINTET / ALEXANDER THE GREAT (1997Rec/HighNote)
eric alexander(ts), jimes rotondi(tp),
cherles earland(org), peter bernstein(g), joe farnsworth(ds)

エリック・アレキサンダーは今一番好きなテナー・サックス奏者です。
収集対象ではありますが一気に集めるということではなく、少しづつ買い足している状態です。
今作は2000年のHigh Note作品。
自身のオリジナルが2曲、その他6曲の構成。
ベテラン・オルガン奏者のチャールス・アーランドをフューチュアーしたアルバムです。
ソウルフル&ダンサブルの権化のアーランドとハード・バップの雄エリックの組み合わせ。
エリックもアーランドの作品に参加していて気心は知れています。
ここでの一番の魅力はエリックの勢いです。
この頃のエリックを聴いていると明らかに成長途上にあり、一作一作の伸びしろが凄い。
抜けるところが少なくなり確実性を増しています。
着実に力強くテナー・タイタンへの階段を上っている・・・まるでその足音が聞こえるようです。

切れ味鋭いジム・ロトンディ(tp)の好演もあってハード・バップとしては一級品です。
ロトンディのラッパがよく鳴っています。
今まではあまり印象に残っていなかったので認識を新たにしました。
ピーター・バーンステインは存在感のあるギター・プレイを展開。
ただ、オルガン・ジャズの持つソウルフルやファンクな味わいは今ひとつでした。
オルガン入りにしてはスマートな感じ・・・共演者を見てもしかたがないところかな。
見方を変えるとだからこそいいアルバムと言えるのかもしれません。
ちょっと異質かと思えるアーランドが健闘しているのはさすが。
・・・彼の演奏が聴けて良かった・・・。
多分、今作がチャールス・アーランドの最後の作品になったと思うからです。

ここでのエリックも良かった。


■ELIANE ELIAS / I THOUGHT ABOUT YOU (2013/Concord)
A Tribute To Chet Baker

eliane elias(vo,p), marc johnson(b),
steve cardenas(g), randy brecker(tp), oscar castro-neves(g),
victor lewis(ds), rafael barats(ds), marivaldo dos santos(per)

イリアーヌ・イリアス(vo,p)の新譜はジャズ友の評判も上々で気になっていました。
「チェット・ベイカーに捧ぐ」との副題も付いていて益々聴きたくなるので商売も上手いです。

チェット・ベイカーの退廃的なムードは望むべきもありませんが中性的な声質と言えないこともない。
どちらかというとメル・トーメに近いかも・・・。
ただ、ランディ・ブレッカーのトランペットが入った(2)「There Will Never Be Another You」、
(5)「That Old Feeling」、(11)「Just Friends」の3曲にチェットの面影を見ることができます。

私はイリアーヌのアルバムをけっこう聴いている方だと思っています。
今作は選曲も良く私的好みからいうと1、2にランクされる作品です。
つまり、チェット云々ではなくてイリアーヌのスタンダード作品集ということなら凄く良かったです。
本来のイリアーヌのピアノには突っ張っていて男勝りで硬派のところがあります。
才気に溢れ、切れ味も鋭く、近寄ったらそのまま切られそうな気がします。
でも、ここではそれをグッと抑えている感じで軽い演奏スタイルが新鮮です。
気だるさはボサノバ唄法からお手のものだし、間奏のピアノもオーソドックスで素晴らしいです。
(4)「Embraceable You」、(6)「Everything Depends On You」、
(8)「Let's Get Lost」、(1)「I Thought About You」、
(9)「You Don't Know What Love Is」、(13)「Just In Time」などの仕上がりは上々、その他どれを聴いても味がいいので感心してしまった。
いかにもレトロな雰囲気はウイスキー片手に聴いても最高だと思うよ。

それにしても前夫のランディ・ブレッカーと現夫のマーク・ジョンソンを従えるってどうなんでしょうね。
度胸があると思うし、やっぱり姐御肌なのかもしれません。
男ならとてもそんなことはできないもの。
ランディには多分、「チェットそっくりにやってね〜」って注文を付けたに違いありませんよ。
だから、トランペットが入るとグッと盛り上がります。
(5)「That Old Feeling」のランディのプレイには、いかにもそんな感じがしました。



(14)>GAKOさん

ようやくベスト3を決めました。

では,まずは,【今年の総括】から。
今年も例年通り,毎月数枚ずつ購入し,全部で63枚。
そのうち数枚は,今まで持っていなかった Blue Note 盤などで,ショップで千円以下で売っていたもの。
再発物が廉価盤として千円前後で売っているのも近年の流行でしょうか。
その影響もあって,輸入盤の再発物も安く売られていました。
ところで,新しいところでは,上半期ベスト3で紹介されたものを,数枚購入しましたが,
やはり,みなさんの選択は素晴らしくどれも聴き応え十分でした。
そうしたものも,最初は,ベスト3の候補にしましたが,やはり自分らしさを出すために,
結局,上半期でみなさんが紹介されたものは候補から外しました。
そんな中で,やっぱり今年一番良く聴いたものを選択。
これで2枚はすんなり決まりましたが,3枚目で難航したのはいつもどおり。
結局,今年最後に数日前に購入したものから3枚目が決まりました。

* Sigurdur Flosason “Night Fall” (Storyville, 101 4280)
Sigurdur Flosason(as), Kjeld Lauritsen(org), Jacob Fischer(g), Kristian Leth(ds).
Aug. 14 & 15, 2012.
(1)These Foolish Things (2)For You, For Me, For Evermore (3)Angel Eyes
(4)The Touch Of Your Lips (5)Skylark (6)Tea For Two (7)Too Late Now
(8)Why Try To Change Me Now (9)I Only Have Eyes For You (10)Young At Heart
アイスランドのアルト奏者で,現在の Paul Desmond といったところか。
オルガン,ギター,ドラムスとのカルテットで,柔らかくしなやかな演奏を聴かせてくれます。
疲れたときなどに癒された一枚となりました。

* Antonio Farao “EVAN” (Cristal, PCD-95744)
Joe Lovano(ts, ss), Antonio Farao(p), Ira Coleman(b), Jack DeJohnette(ds), Judi Silvano(voice).
Mar. 2013.
(1)Another Way (2)Evan (3)So Near (4)Per Caso (5)Riflessioni
(6)Roma Nun Fa La Stupida Stasera (7)Giant Steps (8)Tough (9)Two Faces
Farao の次男に捧げたアルバムで,前作の長男に捧げたアルバム “EVAN” がピアノ・トリオだったのと違い,
ここでは,Joe Lovano のテナーとソプラノが入る。
Farao の美しくも繊細なピアノと Lovano の鋭く切り込んでくるサックスがうまく溶け合い素晴らしい演奏になっていました。とりわけ刺激的な最後の3曲は良かった。

* Rosaario Giuliani, Fabrizio Bosso, Enzo Pietropaoli, Marcello Di Leonardo “The Golden Circle” (Via Veneto Jazz, VVJ 086)
Fabrizio Bosso(tp), Rosario Giuliani(as), Enzo Pietropaoli(b), Marcello Di Leonardo(ds).
Mar. 2013.
(1)Congeniality (2)Peace (3)Free (4)For Ed Blackwell (5)The Golden Circle
(6)Chronology (7)Lonely Woman (8)Ramblin' (9)Invisible (10)Caffeine (11)Jayne
結局3枚目は,先日買ったばかりの一枚。一聴してガツンときました。
Ornette Coleman へのトリビュート作品で,4人の緊密な演奏で,Ornette Coleman の曲が今に蘇りました。

【特別賞】
* Miles Davis “The Unissued Cafe Bohemia Broadcasts” (Domino, 891221)
Miles Davis(tp), John Coltrane(ts), Red Garland(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds).
Miles Davis(Tp), John Coltrane(ts), Bill Evans(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds).
Sep, 29, 1956,Apr. 13, 1957,May 17, 1958,Nov. 1958,Feb, 21, 1953
いつものことながら,またまた出た Miles Davis の未発表音源。今回は Cafe Bohemia からのライブの放送音源で,Red Garland 在籍時9曲と Bill Evans 在籍時の5曲,それに他に2曲。
まあ,いつまでもいろいろ出てくるので,Miles Davis もチェックし続けなくちゃなりませんわ。


(15)>マダムさん

今年は昨年より、もっと聞けない状況でしたが、その中で印象に残った物として
ベスト3を選びました。


■1 KAREN SOUZA / HOTEL SOUZA

どれも似たような雰囲気や、かわいい歌声ばかりのボーカルばかりの中で、
今年のボーカルで1番、インパクトを感じた歌声でした。
とにかく、ディープな歌声です。どハスキーな深みのあるアルト。
歌声自体の存在感が凄い。ちょっとした異国情緒、気だるさとともにハスキーで妖艶。
まださほど知られて内にも関わらず、ライブでもかなりの入りでした。それほど注目株。

■2 GIOVANNI MIRABASSI TRIO & STRINGS / Viva V.E.R.D.I

ミラバッシ。華麗です。
イタリアのベルディへのオマージュ。
ストリングスとともに彼のピアノは、ドラマチックに、華麗、壮麗に繰り広げられていき、
これはミラバッシ・ファンならずとも、聴きごたえのある1枚。
とにかく、こういう編成が今までになかったのが、不思議というか、
それくらいピッタリはまっている演奏。聞かせる、ウィズ・ストリングス。

■3  EVERYTHING I LOVE / LARS JANSSON TRIO・OVE INGEMARSSON

ラーシュのピアノの、この柔らかい響き。
いろんな疲れが、ふわっと緩むようなそんな感覚です。
オープニングの彼のオリジナル、It Worked。Oveのサックスもいい。
何もせずにただ、この音に浸っていたい、と感じさせるもの。
柔らかな日差しが差し込んでくるような響きです。
日々、ジャズを聴く間もない身としては、こういうサウンドは癒しですね。
こういうアルバムとの出会いで救われます。
それと、ジャケットもいいです。この色彩、タッチ。見てて、ほわっとします。



(16)>かんからかんさん

さて、今年は私の高校の同級生、ドラさんと日本一のファンを争ってきたシンガー鈴木道子のおかげで、HOTな1年でした!3月のなかのぶジャズフェスに鈴木道子初出演、峰厚介、渡辺香津美、向井滋春、稲葉国光、松島啓之、岡ア好郎、本田珠也、小山太郎他蒼々たるメンバーを率いて、鈴木道子の会場全体を載せるリードがすごかった!小さなライブハウスでしか聴いたことないし、MCもそんなに巧いわけじゃないのに、大きなジャズフェスも充分行ける!と自称プロデューサーの私は思いました。東京ジャズも松田聖子ではなく鈴木道子をフューチャーすべきだ!(笑)このベスト3でも前に紹介した私の1押しミチコアフター9の市川秀男さんのピアノも初めて生で聴きました♪しあわせ〜〜

 それから鈴木道子まさかのご成婚!(笑)お祝いパーティで遠藤律子さんとか野本晴美ちゃんのピアノも初めて聴きました。鈴木道子を姉さんと慕ってるヴォーカルの国貞雅子ちゃん、三科かをりちゃんも初めて聴き、鈴木道子を育ててくれたOldミュージシャンと道子が育ててる若いミュージシャンたちのバトンリレーを見るようでした。 というわけで、前フリ長くなってすみません。今年は鈴木道子御祝儀で買ったチーム道子の2枚を。

■@I'm gonna be happy 
お茶の水ナルで長年鈴木道子のピアノをされてる吉田桂一さんのピアノは、私が7年前に初めて鈴木道子ライブを聴いたのがナルだったせいかホームに帰るようななつかしさがありました。吉田さんのオリジナル作品も入ったこの一枚は、渡辺文夫さんのドラム、佐々木悌二さんのベースで、ほんとホーム、くつろぎたい時にお勧めの一枚。定番な感じでいて、聴くたびに新鮮な一枚です。

■A SHIGERU 父に捧ぐ  村田憲一郎 
同じチーム道子、ナルでドラムを担当されている歯医者さんの村田憲一郎さんが、急逝されたお父上に捧げた一枚。特にオリジナル曲、晴天の霹靂は、まさに父に捧ぐドラムソロ作品で圧倒されます。道子はドラムスにうるさいのですが、長年村田さんと組んでいるわけが少しわかりました。ピアノは大口純一郎、ベースは佐々木悌二さん。

■B 小橋敦子トリオ AMSTERL DELIGHT 
これも村田憲一郎さんがドラムで参加
されていて、村田さんが送ってくださった一枚。小橋さんは知らなくて、自分で買ったのでないので動機が薄いのですが、透明で理知的なピアノにすっかり魅了され、今年一番聴いたお気に入りの一枚になりました。



(17)>kita3さん

ご無沙汰しております。「みんなのベスト3のまとめ」の編集ご苦労様でした。とても興味深く読まさせていただきました。年に一回だけの投稿なのですが、そうか、もう11年になるのかと感慨、本当に深かったです。投稿者リストに名前を連ねていただき、とっても嬉しかったです!日常的にジャズを語り合える友人もなく、これからも末永くよろしくお願いします。

さて、「参加者年別ベスト3」を眺めてしみじみ思うのが、2005〜06年参加しておけばよかったなということです。2005年は、仕事内容が変わり、全く余裕のなかった年でした。

で、実は、今年も久方ぶりに仕事内容が大きく変わり、こんなにCDを聴かなかった年もありません。。。それでも、ジャズブログは毎週末欠かさず30〜40本くらい2〜3時間かけてまとめ読みしてまして、これはって曲はyoutubeでチェック、Amazonでポチ、未聴盤どんどんたまって、ぐわー、、、みたいな年でした。

今年のベスト3ですが、そんな具合で、今年の1〜3月に聞いたものが多かったです。「今年のベスト3」といいながら、昨年末に発売されたものが多くなりますが、ご容赦願います!

★第1位 Robert Majewski/My One And Only One
ポーランドのトランペッター。これが1位?って感じするくらい、地味なのですが、ゆったり、ゆったりと音がしみわたってきます。心が解きほどけられてくるようです。うん、いいです!

★第2位 Dino&Franco Piana Septet/Seven
これまた、2位?って感じの派手さはないのですが、ジャズっていいよなって感じのアルバムでした。ただ、メンツは豪華なのに、昨年そんなに話題になってたのかな???

★第3位 Giovanni Mirabassi/Viva V.E.R.D.I.
澤野で名前はずっと知ってましたが、初めて買いました。ストリングス入りで豪華流麗!一つ間違えば下品になる所を絶妙のバランスでまとめてます。

さて、毎度ですが、今年の記録に旧譜ベスト3もです!いずれも、皆さんのブログで教えてもらったものです。
見知らぬ仲間に今年も感謝!!
◇Fred Hersch/Let Yourself Go
(ようやくの初Hersch。I Loves You,Porgyから入ったのですが、何で今まで聞かなかったのだろうと、興奮のアーチストです。これから追っかけそう!)
◇Steve Kuhn & Steve Swallow/Live in Japan Vol.2
(ラストのEmmanuelに脱帽。アルバム通してもあったかい雰囲気のデュエットが聴けます。さすがのダブルSteve!)
◇Bobby Shew/Metropole Orchestra
(これまた初。メトロポールをバックに気持ちよく音楽が流れます。
Giovanniと同じコメントですが、絶妙のアレンジでまとまってます。)



(18)>manaさん

ベスト3ですが、ベスト5となったことお許しください。

■SOLO:"MY FUNNY VALENTINE"(VOL.2)
p:KENNY BARRON
2012年2月 スタジオ録音
EIGHTY-EIGHT'S : EECD-8805
奏でられるのは聞古したスタンダード・ナンバーばかり。
SIMPLE IS BEST ! を具現化した。どこから切り取ってもいぶし銀のピアノ・ソロが楽しめる。
VOL.1の"BEAUTIFUL LOVE"と同時発売。お好みの曲に応じて選んでいただければよいと思うが、どちらかを選べと言われれば、僕はこの"VOL. 2"を選ぶ。

■DUO:"PARIS 2012"
p:KENNY BARRON
b:DAVE HOLLAND
2012年9月
LIVE AT JAZZ A LA VILLETTE, PARIS
ライヴ録音 MEGADISK
こちらもKENNY BARRON 絡み。
ベースにDAVE HOLLAND。
二人の技術的な力量と同時に「阿吽の呼吸」ともいうべき緊密感が素晴らしい。
加えて、「かっこいい」のだ。YouTubeで全曲聴けるので参考まで。
http://www.youtube.com/watch?v=7sJrEmWio6c

■TRIO:"IN CONCERT"
p:MARTIN TINGVALL
b:OMAR RODRIGUES CALVO
ds:JURGEN SPIEGEL
2012年10月 ライヴ録音
SKIP : SKP 9127-2
スウェーデン、キューバ、ドイツの若手プレイヤー3人による第5作目。
全曲、TINGVALLのオリジナルだが、曲も素晴らしい。
弾ける若さ、漲る躍動感、迸るダイナミズム!
現代ヨーロッパ・ジャズの新たな方向性を示している。
リリシズムや甘さ控え目でパワフルなダイナミズムに溢れている。

■"STRANGE DAYS"
p:LUIGI MARTINALE
b:REUBEN ROGERS
ds:PAOLO FRANCISCONE
2012年7月 スタジオ録音
ALBORE : ALBCD 020
JAZZを40年も聴いてきて良かったなあと思えるアルバム。
ホッとする美しさと心地良い躍動感。
極めつけは2曲目の"BEWITCHED, BOTHERED, AND BEWILDERED"で、今年一番多く聴いたトラックだと思う。

■"TRILOGY"
p:CHICK COREA
b:CHRISTIAN McBRIDE
ds:BRIAN BLADE
2010年9,10月 2012年11月,12月
ライヴ録音
UNIVERSAL MUSIC : UCCJ-3031〜3
このアルバム、ジャズの醍醐味がギューッと凝縮されて詰まっていることを考えれば数万円の価値に値すると僕は思っている。
CHICK COREAのピアノ・トリオ・アルバムとしては最高傑作と位置付けても何ら問題ないだろうし、ジャズ史上に燦然と輝くピアノ・トリオだと言っても過言ではないだろう。
とりわけ、トリオだけに集中した"DISK 2" が僕の一番のお気に入りで、今年のベスト1に選定したい。



(19)>TAKASHIさん

今年は例年以上にヴォーカルが不作というか、私自身が聴けていない状況でして
そんな中でのヴォーカル年間Best3

■1.Dick Hyman and Heather Masse - Lock My Heart(Red House, USA, 2013)

Dick Hymanのツボを心得たダイナミックな演奏に、
Heather Masseのソフトで温かく、のびやかな魅惑のアルト・ヴォイスで
歌われる歌は非常に心地よく、最初から最後まで一気に聴かせる。

彼女のページ
http://www.heathermasse.com/

■2.Anne Ducros / Either Way - from Marilyn to Ella(Naive, FR, 2013)
Anne Ducros(vo), Gilles Nicolas(b), Benoit de Mesmay(p), Maxime Blesin(g, per)
Bruno Castelucci(ds)

 ジャケットは「小うるさいおばはん」的でよろしくないが、聴かせるねぇ。
 Spring can realy Hang you up the most(春なのに最低の気分)花粉症の人の歌みたいだが、ぐっと来る。

 タイトルにあるマリリン・モンローとエラ・フィッツジェラルドの逸話は
 寺井珠重さんのブログに詳しく書かれています。
 「マリリンはエラ・フィッツジェラルドがお好き」
 http://jazzclub-overseas.com/blog/tamae/2012/05/post-155.html

彼女のページ
http://www.anneducros.com/

■3.Inez Jones - Have You Met Inez Jones (RIVERSIDE, USA, 1957)Fresh Sound Records復刻
 Inez Jones(vo), Oscar Moore(g), Carl Perkins(p), Curtis Counce, Leroy Vinnegar(b),
Bill Douglass(ds)

 最近発売されるヴォーカルアルバムは、ちょっと美人で歌はライトでポップ、声はスゥイート...
そんなアルバムにもううんざり。JAZZヴォーカルの王道を聴くべし。

 試聴はこちら
 http://www.jazzyell.jp/item/index.php?main_page=product_info&products_model=FSRCD728

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本当はEliane Elias / I Thought About Youを入れようと思っていたんだけど、ドラさんが挙げたから良いかなと思ってね。



(20)>jazztenot-ssさん

今年で何回目の参加になるのか、ちょっとわからないのですが、よろしくお願いします。
今回もテナーばかりになります。

■・Charles Lloyd / Hagar's Song
ここ最近は、チャールス・ロイドにはまっています。
 この作品はピアノとのデュオです。最高です。心にひびきます。

■・Carla Bley / Trios
 僕はこの手の音楽に弱いです。サックスは Andy Sheppard という人です。
 サックスのプレイがどうのというより、カーラ・ブレイの音楽にやられました。
 この音楽も心にひびきました。

■・Eli Degibri / Live at Louis 649
 このアルバムは新譜ではないですが、今年聴いた中でとてもよかったので。
 テナー・オルガン・ドラムのトリオです。
 Eli Degibri は、最近では少なくなった、激情型のテナーです。
 マーク・ターナー以降クールなテナーが多い中、こういったテナー大好きです。


(21)>まん丸クミさん


今年は良いライヴの当たり年でした。そしてカナディアン盤も含めて結構沢山のCDを聴く機会もありベスト3の選択は難しいでしたが、あえてカナダ盤を選ぶ事にします。この三枚は甲乙付けがたいです。どれも何処か素晴らしい箇所があり、他には譲れないという感じなので順番は抜きで選んだものです。

■Peter Appleyard "The Lost Sessions 1974"
Peter Appleyard and The Jazz Giants


Peter Appleyard (vi)
Slam Stewart (b)
Hank Jones (p)
Zoot Sims (t.sax)
Urbie Green (tb)
Bobby Hackett (cornet)
Mel Lewis (ds)

何十年という長い間眠っていた貴重な録音盤、そのメンバーの素晴らしいこと。貴重だけと言うだけでなくその内容も申し分のない出来だと思います。Bobby Hackett のコロネットの音色がこんなに素敵だとは再確認させてくれた一枚。今年亡くなられた Appleyard さんからの最後の贈り物!

■Tom Szczesniak "Waltz for Bill"
Tom Szczesniak (piano)
Scott Alexander, Neil Deland (bass)
Bob McLaren, Stephan Szczesniak (drums)
Micheal Stuart (vocal, tenor sax), Doug Mallory, Cal Dodd (vocal),
Les Allt (flute)
Colleen Cook (clarinet)
Neil Deland (french horn)
Rob Peltch, Bob Mann (guitar)
String Orchestra

All tunes arranged, orchestrated and conducted by Tom Szczesniak. 2011

ライヴであっと言わせるアレンジメントの面白さと繊細なタッチで観客を魅了する Szczesniak (スズ二ィヤック)さんの盤には珍しく三人の男性ヴォーカルが入っています。その中の一曲でもうノックアウトされました。ストリングから始まるこの曲に乗ってスモーキーな Doug Mollory のヴォーカルが心に沁みる。この盤でしか聴く事のできない珍しいカナディアン・メール・ヴォーカルの面々が嬉しい。

■"The Dave Young Terry Promane Octet"
Kevin Turcotte (tp)
Vern Dorge (al.sax)
Mike Murley (t.sax)
Terry Promane (tb)
Perry White (bi. sax)
Gary Williamson (p)
Dave Young (b)
Terry Clarke (ds)

Recorded at Drive Shed Studio, Toronto Canada May 24/25 2012

一曲目の" Manteca" の始まりからこのオクテットの素晴らしさが溢れ出ているではありませんか!バップ大好きのまん丸には久しぶりに満足の一枚です。しかも参加しているミュージシャンがお気に入りのサックス奏者 Mike Murley や、トランペッターの Kevin Turcotte や、ピアノの Gary Williamson などが名を連ねています。この盤は今トロントで活躍しているホットなミュージシャンの集合で、所謂カナディアン・サウンドとでも言うのでしょうか。真にこれは現在のカナディアン・ジャズの新原点といってもよいくらいカナダらしさが満載された盤だと思えます。今年はずっと聴きたいと願っていた Kevin Turcotte を生で聴けた、そしてその演奏は実に良かった!ライヴでは満足の一年でした。



(22)>tam.raさん

tam.raのベスト3を発表させて頂きます。
自分のHPでも発表していますが、それとは替えてピアニストの3人で。

*Kei McNamara Fairy Land(Private ICR-1501 LP)
ケイコ・マクナマラさんの1stアルバム、このB面は最高です。

*Armand Boatman Live at Gregory's(PAUSA PR 7166 LP)
PAUSAという二流レーベルからリリースされた最高のピアノ・トリオ。

*Pete Jolly Little Bird(AVA A-22 LP)
これは有名盤、やっと入手しました。

全て古い録音のLPとなってしまいました。
去年はピアノLPが豊作でした。
















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2012年、みんなのベスト3


(1)>大吉GUYさん

御無沙汰しております。今年はパソコンを買い替えてサイトを完全リニューアルし
たり,フェイスブックをあっさり止めたり,それなりにいろんなことをやってみた年
でしたが,ジャズ方面は低調で,いよいよ足を洗うのではないかと思われる今日この頃であります。

■ソウル・ゾディアック/ナット・アダレイ&キャノンボール・アダレイ
  昔,ラジオでマープレンパリジャットの愛のタロットっていうのをやってまし
 たが,なんとなく,そんなものを思い出しました。頭がおかしい。狂ってる。で
 も眠気ピークな夜中に聞くとトリップ出来て楽しいです。

■アイヴォリー・アンド・スティール/モンティ・アレキサンダー
  スティール・パンをフィーチュアした陽気な一枚。変わった楽器によるジャズ
 をいろいろ探してきましたが,そろそろ限界みたいです。

■ジプシー・クライ/アッティラ・ゾラー
  ギターは退屈なので,ファンクなグラント・グリーンとかブーガルー・ジョー
 ・ジョーンズに走りがちなのですが,これはなかなか良かったです。


(2)>910さん

お世話様です。今年も12月がやってきてしまいました。今年は実はECMの未発表音源で素晴らしいのがいくつかありましたけど、30年ほど前の録音ということで、涙を飲んで、選考対象から外しました。結果、かなりベタなベスト3となってしまいました。

総合部門(フュージョン部門)

毎年のように上原ひろみを選んでしまっているのですが、内容といい、今回のライヴの観客動員力といい、半端ではない魅力を持っています。他のジャズでこれだけの動員力を持っていればなあ、と思うことしきりです。

■Move/上原ひろみ(P、Key)(Telarc Jazz)
Move/Hiromi Uehara(P, Key) - Recorded April 18-21, 2012. The Trio Project featuring: Anthony Jackson(B), Simon Phillips(Ds) - 1. Move 2. Brand New Day 3. Endeavor 4. Rainmaker Suite Escapism: 5. Reality 6. Fantasy 7. In Between 8. Margarita! 9. 11:49PM

全曲上原ひろみの作曲。このトリオでは2枚目。さすがベテラン勢なので、スゴい演奏。そのかわり、けっこうマニアックになった気も。普通に演奏しても爆発する場面が。タイトル曲の1曲目から変拍子でこれでもかと攻めまくるエネルギーは見事。ワルツでしっとりとはじまったかと思うと、盛り上がりの見 せ場もある2曲目、エレキピアノからアコースティック・ピアノになってカチッとしたリズムで進行する3曲目、しっとりとしたメロディックな出だしとスリリングな展開の4曲目、変拍子での急速調のテーマで息もつかせぬスピード感の5曲目、しっとりとメロディアスなバラードの6曲目、再びスピーディに攻めまくる哀愁メロディの7曲目、割とドシッとした変拍子ファンクがカッコいい8曲目、ドラマチックな進行で静にも動にもなる11分台の9曲目。(12年9月5日 発売)


ジャズ部門

これは今年上半期でもベストにあげました。やっぱりパット・メセニーのジャズが好き、という単純な理由ですがクリス・ポッターの参加も要因としては大きいです。

■Unity Band/Pat Metheny(G, G Synth, Orchestrionics)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded February 2012.
Chris Potter(Ts, Bcl, Ss), Ben Williams(B), Antonio Sanchez(Ds) - 1. New Year 2. Roofdogs 3. Come And See 7. This Belongs To You 5. Leaving Town 6. Interval Waltz 7. Signals (Orchestrian Sketch) 8. Then And Now 9. Breakdealer

(12/07/15)全曲パット・メセニー作曲。たぶんパットが考える最強の、久しぶりのサックス入りでのクァルテット。哀愁のある美しいメロ ディ進行で盛り上がっていく1曲目、ギターシンセの音が印象的なマイナーなミディアム8ビート系(?)の2曲目、哀愁系ながらちょっとハードっぽいスピリチュアルなタッチもあったりする3曲め、しっとりとしたギター中心のバラードでやや盛り上がりもある4曲目、変拍子かつメロディアスなテーマからアドリブで速いフレーズのパット節が繰り出される5曲目、ミステリアスな雰囲気のワルツが渋く盛り上がる6曲目、オーケストリオンを使った、ドラマチックな展開でなかなか面白いサウンドが聴ける11分台の7曲目、淡色系でも盛り上がるギターのバラードの8曲目、かなり活発な演奏で爆発している9曲目。


ピアノ・トリオ部門

同じく私のところではブラッド・メルドー出現率が高いです。これはカヴァー集ということで、ポイントが高かったでした。

■Where Do You Start/Brad Mehldau(P) Trio(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded November 17, 2008 and April 19, 2011.
Larry Grenadier(B), Jeff Ballard(Ds) - 1. Got Me Wrong 2. Holland 3. Brownie Speaks 4. Baby Plays Alound 5. Airegin 6. Hey Joe 7. Samba De Amor 8. Jam 9. Time Has Told Me 10. Aquelas Coisas Todas 11. Where Do You Start?

(12/10/10)ロック、ポップス、ジャズメン・オリジナル、ボッサなどの既成曲集。ブラッド・メルドーの作曲は8曲目のみ。’08年 と’11年の録音日はオリジナル集だった前作の「ODE」と同じで、この2つのアルバムは対をなすということがわかって、前作のオリジナルばかりという意 図に納得し、全貌が見えてきたという感じです。ジャズの曲は少なめで、やはり現代のピアニストという感じで、ロックやポップス(ニック・ドレイク、トニーニョ・オルタなど)が目立ちますが、曲によっては変拍子にしたり、美しいメロディの曲はそれを活かしたり、勢いのあるアップテンポもあったり。オリジナル集よりは親しみやすい曲が多いですが、どちらがいいか、というのは意見が分かれそうです。78分間バッチリとメルドーの音世界を堪能することができます。

次点3枚

■Enfants Terribles/Lee Konitz(As)/Bill Frisell(G)/Gary Peacock(B)/Joey Baron(Ds)(Half Note)(輸入盤)
まずは、ジャズ。恐るべきジジイたちです。この歳でこういう演奏というのはある意味スゴい。

■HBC/Scott Henderson(G)/Jeff Berlin(B)/Dennis Chambers(Ds)(Tone Center)
次にハードコア・フュージョン。このメンバーで、しかもカヴァー中心なので、Tribal Techの新譜より好みになってしまいました。

■フロム・ヒア・トゥ・ゼア/桑原あい(P) トリオ・プロジェクト(ewe)
これもハードコア・フュージョンになるのかな。21歳の新人です。上原ひろみのフォロワー的要素もありますが、彼女独自のものをしっかり持っています。デビュー作でも聴きごたえがありました。


(3)>ゴロピカリさん

こんばんは
BEST3です。
演奏はともかく、録音は年々難しくなってきています。
最近の録音は皆いい音なので。
それとも耳が劣化してきているかも(笑)

●演奏
■1.Mind Scape / 藤陵雅裕

Off会で聴いて、これは・・と思って即購入。
これは今年最も繰り返し聴いたCDです。

■2.Suite... / Baptiste Trotignon

1 Suite - Prologue
2 Suite - Part I
3 Suite - Part II
4 Suite - Part III
5 Suite - Interlude
6 Suite - Part IV
7 Suite - Interlude II
8 Suite - Part V
9 Flow
10 I Fall In Love To Easily

Baptiste Trotignon(p)、Mark Turner(ts)、Jeremy Pelt(tp)、Matt Penman(b)、Eric Harland(drm)
Thomas Bramerie(b)、Franck Agulhon(drm)

これは何といえばいいのか。
1から8までが組曲風になっていて一気に聴かせます。
その間緊張感を維持したままで。
この集中力、これだけでも脱帽モノです。

■3.Hot House / Chick Corea & Gary Burton

久しぶりに買ったチックのCDですが、やはり私。
チックは好きですね。
Crystal Silence のあの緊迫感はありませんが、何となく昔の同級生に会うような寛ぎの中も、
「会話」のレベルの高さはさすが・・と思いました。

●録音

1.Sunrise / 菊池雅章
2.Dear Diz: Everyday I Think of You / Arturo Sandoval


残念ながら3枚を絞り込めませんでした。
皆、なかなかの音質だったもので。

それでも1は一音一音の粒立ちが際立ってクリアです。
2はビッグバンドにしてはややスケールが小さく感じますが、なかなか優秀な録音と思います。


(4)>ねひつじさん

決まりましたのでよろしくお願いします。

■@ ジョージ大塚クインテット / ラビング・ユー・ジョージ (King Records)

 近年、70年代の日本ジャズが続々と復刻されていますが、特にヒットだったのがベルウッド・レーベルの本作。
 1975年「合歓の里」での実況録音で、辛島文雄さんのエレピが絶品です。とにかく熱い!

■A Fred Anderson / Milwaukee Tapes Vol. 1 (Atavistic・1980)

 上半期ベスト3でも挙げましたが、インパクトは今年聴いた中では一番でした。
 異様なドス黒さと野放図さが溢れる音ですが、聴いていると折り目正しさをも感じられるのが不思議。

■B Sir Roland Hanna / Solo Piano (Storyville)

 1973、74、79年のソロ・ピアノ録音を2枚組にまとめたものです。
「能ある鷹は爪隠す」のことわざが似合いそうな人ですが、クラシックのようなダイナミックなタッチは圧倒的。
 74年の録音はベーゼンドルファーを使用しているようで、明らかに音色が違うのが分かるのも面白いです。



(5)>益満妙さん

今年のBest3です。

■@Live Vol.2-4/Jim Hall/ArtistShare/1975.6.11-12-13.

 かってHorizonから上梓されていた、「Live!」の未発表テイクが
CD3枚組みで登場。いいぞ!

■ALive at Birdland/The Jim Hall Quartet/ArtistShare/2010.11.10-11.

 JH翁の最近といっても、2年前のLive盤。

■BRight on time/Graham Dechter/Capri/2009

 知人の若手ギタリストから教えてもらって購入した盤。
ベタで、ストレイトアヘッド、なかなかです。コンテンポラリィ系の
若手とは一線を引いて、オーソドックスな路線ですが、それなりに新しい。
2作目を、ドラさんが紹介してましたが、そちらもチェックしましたが1作目の方がよいです。ハイ!



(6)>baikinnmannさん

今年のベスト3です。
今年聴いたCD60枚ほどの中のお気に入りを今日1日聴いて決めました。

■EDWIN BERG (p) 「Vol U」

ジャケットは怪しげですが、哀愁ある独自の雰囲気があり特にお気に入りの一枚です。
#3“THE WAY YOU LOOK TONIGHT” #11 “EDELWEISS” など◎です。

■ALAN PASQUA (p)「Solo」
 
一曲目が特に良いと思います。ジャケも◎

■NAJPONK (p) 「Real Deal」

オーソドックスですが聴くほどに味が出てくる一枚。
#8“SMILE”が特に◎

今年この一曲
★ 山中千尋(p)「BECAUSE」 #1 “BECAUSE”
  山中さん昨年秋、四国高松に来てくれ生音初体験できました。ちょうど台風が来て
高松までの行き帰り大変でしたがたいへん良いLIVEで無理して行った甲斐がありました。
  BEATLES世代なのでこのアルバム当初曲により違和感ありましたが、特にこの曲
  はインパクト大でお気に入りの1曲です。

嫁さんのベスト1
★ LESZEK MOZDZER(p)「KOMEDA」
  今年も家族にJAZZ聴きに付き合ってもらいました。私もお気に入りの1枚です。



(7)>A.tomyさん

決めました!

■“NINA / Kellylee Evans”(Plus Loin Music)
ワゴン・セールで巡り会った一枚。ギター・トリオのバック。既知の曲名が幾つか。授業料は280円。
買って驚いた!これだから授業料は当てにならない!未知の歌い手によるニーナ・シモン愛唱歌集♪

■“400 YEARS AGO TOMORROW / 八木隆幸”(What's New)
今年も八木さんのライヴを聴きに行った。演奏がパワフルになっていた。一押しは「コン・アルマ」。
しかし、甘酸っぱさを撒き散らすところは相変わらず。これが病みつきになって毎年通っているのだ!

■“TRIO IN TOKYO / Michel Petrucciani”(Dreyfus)
今年は映画とは切っても切れない一年となった。特に動くペトさんに会いに行ったことは特筆モノ。
十数年ぶりの映画館。館内に響き渡る「カンタービレ」。そんな思い出も相俟って、採点甘めカナ?

○次点
“THE STORY OF CATHY & ME / Curtis Fuller”(Challenge)
「CD聴きの会」のアレです。(^^)



(8)>Tさん

本当に1年、早いものでもうこのシーズンです。。。

早速、今年2012年のベスト3です。

1位
Marcus Miller / Renaissance

アーティストとして原点回帰をテーマにした新作のようです。
なるほど、彼の70年代の共演者であるウェルドン・アーヴァインの曲
「Mr.クリーン」を取り上げていることでも、よく分かります。
マイルスに育てられたマーカスですが、今作では、クリス・バワーズという
次世代を担うジャズピアニストを起用して、人材育成の面でも力を発揮しています。
本作の第一位は迷うことなく、決まりました。

2位
■Richard Tee / Real Time Live In Concert 1992~In Memory of Richard Tee

今はなきリチャード・ティーの日本での蔵出し未発ライブ音源です。
この来日の時、大阪でFMの仕事で彼を取材した経験もあるので、
懐かしさもひとしおでした。
その時はすでに彼は病気だったようで、あんまり状態は良さそうじゃなかったですが、
この東京の音源では、その辺はあまり感じさせないですね。
彼のソウルメイトであるWill Lee=Steve Gaddのリズムも快調です。
最後の曲では、レーベル仲間だったペコさんの歌も入ってます。

3位
■Jaco Pastorius Word Of Mouth Band featuring 渡辺香津美 /
1983 Japan Tour featuring Kazumi Watanabe


2位、3位ともに、新録ではなく、蔵出し系のライブ作となってしまいました。。。
香津美さんがカセットで所有してた?という音源から、
選りすぐりのものを2枚組のCDに収めた作品です。
ジャコは82年までで、83年からダメになり始めた、、、というのが
そこそこのジャコファンの間でも定説になってますけど、
なかなかどうして、この83年も悪くないどころか、心機一転をも感じさせる
意欲的な演奏をしてます。
麻薬中毒のため来日出来なかったマイク・スターンに代わって
来日公演だけのギターを務めた香津美さんも、いつになく、ファンキーな演奏で
そこも面白いです。
ライナーによると、タワー・オブ・パワーをイメージして弾いてた?と
意外なコメントまで残してますww

アコースティックなジャズは、
新録のクエストの60年代マイルス集とか、ジェリー・バーガンジの新譜とか、
その辺も候補にあげてたんですが、
新録でなくともフェイバリットミュージシャンの蔵出しライブ音源には
勝てませんでした。。。



(9)>ozaさん

今年も参加させていただきます。
例年通りなんですが、順位はつけずに3枚(+特別賞2枚)選んでいます。

===
■Avishai Cohen "Duende"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61435379.html)
ベーシスとのAvishai Cohenが彼が見つけてきた、新人ピアニストと作り上げたデュオ作品です。
この2人の息の合った演奏がとんでもなく素晴らしく、魅了されました。
そもそも、個人的にベースとピアノのデュオってのが好きってのもあるのですが、それでもこの作品はかなりのインパクトを与えてくれた秀作でありました。

■Kurt Rosenwinkel "Star of Jupitor"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61667983.html)
年末リリースの1枚。2枚組であることが冗長だなんて感じもあるのですが、それでも存分に堪能できるKurt Rosenwinkelワールドに私は完全にヤられました。
ヘヴィロテ中です。
過去のベスト3を見てると、彼のアルバムは必ず入ってるんですよね。。

■Donald Fagen "Sunken Condos"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61606493.html)
ジャズか?(一応、ジャズ縛りで選んでるつもりなので)と問われれば微妙なところではありますが..。
この盤はハマりまくったので、外すわけにはいきませんでした。
これまでのDonald Fagenの集大成と言っても過言ではない、らしさの詰まった逸品でありました。
今後もまだまだ良い作品を作り続けてください。(な気分であります。)


特別賞に2枚
*TOKYO ZAWINUL BACH "AFRODITA"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61623128.html)
坪口さん1人での活動になったTOKYO ZAWINUL BACHの新作。
TOKYO ZAWINUL BACHらしさを醸しつつ、坪口さんらしさがしっかり加味された好盤。
格好良いの一言に尽きる作品であります。

*Keith Jarrett "Sleeper-Tokyo April 16 1979"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61522706.html)
ECMの公式発掘音源と言うことになると思いますが、1979年の演奏でありながら、今聴いても全然色褪せていないどころか、見事な輝きを見せた演奏に感嘆ひれ伏すしかありませんでした。
古い録音なので、特別賞にしておきます。



(10)>GAKOさん

【今年の総括】
今年は,とりあえず毎月アルバムを買って,新旧取り混ぜて50枚ほど。
改めて今年手に入れたものを見てみると,
中には,CD4枚にLP8枚を収録したセットものを2組買ったりしてますし,
Miles Davis の5枚組なんてのも。
こういうの,最近,多いですよね。きっちりその傾向に乗せられちゃいました。
それ以外では,意外と,ドラマーがリーダーのアルバムを買ってました。
Andrew Dickerson,Jeff Hamilton,Albert Tottie Heath,Lewis Nash,Alex Riel と5枚。
どれもなかなか良かった。
ただ下半期,新譜に食指をそそられるものが少なかったような印象もあります。

■Alex Riel Special Quartet “FULL HOUSE” (Storyville, 1014276)
George Robert(as), Dado Moroni(p), Jesper Ludgaard(b), Alex Riel(ds).
Sep. 12, 2010, live at The Original Jazzhus Montmartre, Copenhagen.
(1)Just Friends (2)Body And Soul (3)Impressions (4)Chiming In
(5)Like Someone In Love (6)Old Folks (7)Sandu
Alex Riel の 70 歳の誕生日を祝う Special Quartet でのライブ盤。
George Robert のアルトがなかなかハードにせまってくるし,Dado Moroni のピアノも
負けていない。中でも,《Impressions》 での George Robert が素晴らしい。
Jesper Ludgaard のアルコ・ソロも聴ける 《Sandu》 でのメンバーのリラックスした演奏もいい。
とても特別編成とは思えない演奏です。

■Lewis Nash Quintet “THE HIGHEST MOUNTAIN” (Cellar Live, CL091811)
Jeremy Pelt(tp, flh), Jimmy Greene(ts, ss), Renee Rosnes(p), Peter Washington(b),Lewis Nash(ds).
Sep. 16, 17 & 18, 2011, live at Cory Weeds' Cellar Jazz Club, Vancouver.
(1)Teddy (2)From Here To A Star (3)Y Todavia La Queiro (4)The Highest Mountain
(5)Goodbye (6)Blues Connotation (7)Arioso (8)Ain't Nothin' Nu (9)Eronel
こちらは,クインテット。2管のアンサンブルといい,Jazz Messengers を髣髴とさせる演奏で,
Jimmy Greene のテナーといい,いつもクールな印象のある Jeremy Pelt もいつになく熱くなる。

■Thomas Clausen, Chuck Israels with Kresten Osgood “FOR BILL” (Music Mecca, CD 5080-2)
Thomas Clausen(p), Chuck Israels(b), Kresten Osgood(ds).
Oct. 7, 2003.
(1)Let's Face The Music And Dance (2)Some Other Time (3)Minor Tributary (4)I Fall In Love Too Easily
(5)People Will Say We're In Love (6)Summertime (7)Solar (8)Social Call (9)For Bill
この数年,Chuck Israels の名前をよく見かけるのは,私だけでしょうか。
私などは,Red Garland マニアではありますが,ジャズ・ピアノといえば,Bill Evans という世代と言えるかもしれない。
Scott LaFaro の後を受けた Chuck Israels。LaFaro のようなインパクトはないけど,安定感のある Israels 時代の Bill Evans も好きだ。
というわけで,Bill Evans の残像を感じつつ,Clausen の個性も感じられるこのアルバムをベスト3に入れました。

【次点】
*Jeff Hamilton “Red SPARKLE” (Capri, 74114-2)
Tamir Hendelman(p), Cristoph Luty(b), Jeff Hamilton(ds).?
(1)Ain't That A Peach (2)Bye Ya (3)On And On (4)Hat's Dance (5)Too Marvelous For Words
(6)Laura (7)A Sleeping Bee (8)Red Sparkle (9)I Know You Oh So Well (10)In A Ellingtone
こちらは,上半期ベスト3から残った1枚。これまた,純正ハードバップ。
こういう直球のピアノ・トリオも捨てがたい。最後まで,悩んだ一枚。

【特別賞】
*Charlie Haden, Hank Jones “Come Sunday” (EmArcy)
Hank Jones(p), Charlie Haden(b).
Feb. 2 & 3, 2010.
(1)Take My Hand, Precious Lord (2)God Rest Ye Merry, Gentlemen (3)Down By The Riverside
(4)Going Home (5)Blessed Assurance (6)It Came Upon The Midnight Clear (7)Bringing In The Sheaves
(8)Deep River (9)Give Me That Old Time Religion (10)Sweet Hour Of Prayer (11)The Old Rugged Cross
(12)Were You There When They Crucified My Lord (13)Nearer My God To Thee (14)Come Sunday
Hank Jones が亡くなる3ヶ月前に録音したこのアルバム。上半期でも特別賞にしましたが,しみじみとした演奏がじんわりと心にしみこんできます。



(11)>tam.raさん

今年は不作の1年でしたが、次の3枚はお勧めです。

■Leon Thomas(vo)/a piece of cake (Palcoscenico PAL 15006 LP)
レオン・トーマスの1979年の録音、癖のあるボーカルで好き嫌いがはっきり分かれると思いますが、私のは最高の一枚です。

■Gabriel Amargant(ts)/Firststation (Fresh Sound FSNT 337 CD)
名前はガブリエル・アマルガント、スペインの若手(1986年生まれ)テナー奏者です。
最近ジャズ誌を全く読まないので、世間の評判は分りませんが、今後が楽しみなテナー奏者の発見です。

■Terry Doc Handy(per)/Clue Paradise (Doc Handy Enterprises CD)
ラテン・パーカショニストのテリー・ドック・ハンディー、このアルバムはストレート・アヘッド・ジャズ(ハード・バップ)で最高の乗りです。 ジョン・イラバゴンはじめ、回りのメンバーも凄いです。



(12)>kita3さん

またまた本年も投稿、よろしくお願いします!今年も結構な数、アルバム買いましたが、今年もIPOD遊びに時間費やされ、結局CDは買ってもあんまし聴きこまない状態が続いております。。。その中で、今年のベスト3は次のとおりです。

■第1位 Marc Johnson, Eliane Elias / Swept Away
イリアーヌはここ最近のお気に入りなのですが、本作の1曲目、これにはやられましたね〜!ブラジル娘が、いよいよ次のステージに突入したかのような気高さを感じました。思わず万歳。

■第2位 Enrico Pieranunzi / Permutation
これまた1曲目にぶったまげました。思わず「ひゅ〜っ!」、そして「どっ、どっ、どうしたのエンリコさん?!」と驚きと歓喜でした。これまでのイメージを覆す躍動感に一票。

■第3位 Marcus Miller / Tutu Revisited
ここ数年のマーカスは出すCD、出すCDいいですね〜。いまだ音楽に若々しさがあります。ビシビシと彼のベースの響きに素直に呼応して音楽の良さが伝わってきます。まさしくライブ盤。

おまけの旧録ベスト3もお願いします!

・裏1位 Chris Botti / Night Sessions
(YOUTUBEからたどり着いたアーティスト。ミーハーと侮るなかれ。Lisa。)
・裏2位 Charlie Haden, Hank Jones / Steal Away
(ベースとピアノでシンプルに、朴訥と心に響く珠玉の1枚。職人技。)
・第3位 Ulf Wakenius / Notes from the Heart
(これまたYOUTUBEからたどり着いたキース曲集。なんと言ってもMy Songで決まり。)

と、以上です。今年も何とか無事ベスト3まとめられました。



(13)>すずっくさん

■1 Unity Band / Pat Metheny
あの凶悪な軟体動物(クリスポッター)をどうやって使いこなすんだろう、、って、疑問も不安もあったのですが、。。。
パットメセニーの音楽世界はそのままで、クリスポッターは八面六臂の活躍ぶり。
そんでもって、歌えるくらい、、ものすげぇ、、いっぱいききました。クリポタさま、、愛してるわ♪(はぁとぉ)

■2 Where Do You Start / Brad Mehldau Trio
テクニックと小難しさが、、話題になりがちなBrad Mehldau。でも、彼がシンパシーを感じている曲にみせる表現力は、半端ではありません。そこが素晴らしいと思ってます。
ジョニーマンデルのタイトル曲をひたすら情愛こめて弾く。。それって、狡いわ。もう、メロメロです。はい。

■3 Swept Away / Marc Johnson Eliane Elias
今年のECMのトップになってしまった。。。
それって、どうよ、と、いわれそうだが、全ては美しいEliane Eliasのせいって、ことで。彼女の曲も素敵です。

次点 Arietis Aetas / Luigi Martinale

Luigi Martinaleのソロピアノ。心地よくスウィングする親しみやすさ、ビルエヴァンスへの憧憬を感じる耽美的心情風景。ノスタルジックな部分に、日本的わびさびも感じる繊細さ、情趣。そして、時折みせるラテン的情熱、甘い囁き。様々な表情が想い出の場面と重なる。。
3位と結構迷ってしまいました。


(14)>monakaさん

二度目の参加になります。今年の3枚を記事にしています。
その3枚は

■3/14 ピカピカの機能 PERMUTATION / ENRICO PIERANUNZI
■1/ 3 今年一番を華やかに強く LIBERATANGO IN TOKYO / NAOKO TERAI & RICHARD GALLIANO
■11/8 パリのめぐり逢いから Alter Ego / Yaron Herman


という記事です。
それ以外7枚を選んでいますので私のblog「JAZZ最中」にもお越しください。



(15)>ドラ

選考後記

今年は旧譜や廉価版もけっこう聴きました。
やっぱり「いいものはいい」という当たり前なことを再認識した年です。
後半になってからピアノ・トリオの好盤が目に付くようになりました。
結果、今年のベスト3は全てピアノ・トリオということになりました。
個人的にワン・ホーン・アルバムが好きなので自分でも意外な展開ですね。
*やはりブラッド・メルドーはひと味ふた味違う世界を持っています。
*チャノ・ドミンゲスのフラメンコ・ジャズ・ピアノに魅了されました。
*バート・シーガーの一音一音が心に響きます。
3者3様の個性的なピアノ・トリオが聴けるので面白いラインアップになったと思います。

■BRAD MEHLDAU TRIO / WHERE DO YOU START (2012/Nonesuch/)
brad mehldau(p), larry grenadier(b), jeff ballard(ds)

久々に聴くメルドー・トリオはやっぱり断トツに素晴らしいと思いました。
メルドーの独特のノリとスイング感と和音の遣い方がたまりませんよ。
波に揺られているように心地良くて、いつまでも聴いていたいと思ってしまった。
バックのラリー・グレナディア(b)とジェフ・バラード(ds)も最高です。
なんていうのか・・・まったく無駄のない動きで自然体、素晴らしいコンビネーションを発揮しています。
三位一体だけでは物足りない何かがあります。(上手く表現できないのがもどかしいけれど)
3者の絶妙な間合いがある。
主張し、存在感を感じさせながら、でも3人が寄り添うように音楽を構築していきます。
やはり現在のピアノ・トリオの最高峰だと思う。

■CHANO DOMINGUEZ TRIO / FLAMENCO SKETCHES (2012/Blue Note/)
chano dminguez(p), mario rossy(b), israel"pirana"suarez(per),
blas"kejio"cordoba(vo,palmas), tomas2tomacito"moreno(palmas)

チャノ・ドミンゲスはスペイン出身のピアニストなのでフラメンコとは切っても切れない縁ですね。
そのフラメンコ・ジャズ・ピアノなるものを聴きたいと思いました。
全7曲中5曲はマイルス・デイビス(tp)の超名盤「Kind Of Blue」からの選曲です。
チャノの強力なタッチと抜群のリズム感は共に素晴らしいと思いました。
フラメンコには欠かせないパルマ(手拍子)がこんなに効果的だったとは驚きです。
興奮を盛り上げる効果と絡みつくような粘っこさがありますね。
ユニークなフラメンコ・ジャズ・ピアノ・トリオは会場の熱気も伝わってくる第一級のライブ盤です。

■BERT SEAGER TRIO / OPEN BOOK (2012/Cloud /)
bert seager(p), jorge roeder(b), kazumi ikenaga(ds)

ボストンのピアニスト、バート・シーガー(p)は広大で深遠な世界を持っています。
まるで心の宇宙をさまよっているような気がする。
確固とした「自己の世界観」を持っている稀有のジャズ・ピアニストだと思います。
彼のピアノには語りかけてくるものがある。
聴いているとまるで対話をしているような気持になってきます。
そしてそれはとても居心地のいいひと時を与えてくれます。
このアルバムを聴いていると狭い室内で3人の会話をすぐそばで見ている自分がいます。
バートは無駄な音は使いません・・・存在感のある一音、一音が聴けます。
今作にはバートが持つ美しく清らかなクールさと、もう一方のやさしさと温もりが同居していました。

次点:旧譜から1枚選びました。

■PAT MARTINO QUARTET / FOOTPRINTS (1975/Muse)
pat martino(g), richard davis(b), billy higgins(ds), bobby rose(second guitar)

オリジナルは1975年発売のパット・マルティーノ(g)・カルテットです。
ここは選曲に興味を持ちました。
ウェス・モンゴメリー(g)の(3)「ROAD SONG」、ジョビンの(5)「HOW INSENSITIVE」、
ウエイン・ショーター(ts)の(4)「FOOTPRINTS」など。
いわゆるジャズのスタンダードをマルティーノがどう料理しているのかが聴きたかった。
近年の疾走感のある刺激的な演奏とは一線を画します。
大きく鷹揚である種の気だるさもありました。
じっくりと聴いているとマルティーノのボサノバがこんなにいいとは思わなかった。
表題曲のショーターの「FOOTPRINTS」は今でこそ当たり前ですが当時のギタリストが取り上げたことが驚きです。
今作はウエス・モンゴメリーに捧げる作品にもなっているようですね。
マルティーノがどれほどウエスを敬愛していたのかがよく分かりますよ。



(16)>jazztenot-ssさん

■Kurt Rosenwinkel / The Remedy

以前からこのアルバムは気になっていたんですが、ようやくゲット。
マーク・ターナーが入ったライブです。熱い演奏です。マーク・ターナーも、いつになく燃えています!

■Hans Glawischnig / JAHIRA
Hans Glawischnig という人はベースの人で、テナートリオのアルバムです。
このバンドのテナー、Samir Zarif があまりにカッコ良いんで購入しました。
曲も素晴らしく、かなりヘビロテしました!

■Billy Harper / Knowledge of self
むかし、DENON で出したアルバムが CD になっているのを発見。
こういった演奏は、今は流行らないでしょうけど、このスタイルで一時代を築き上げた
ビリー・ハーパーは本当に僕のアイドルです!



(17)>まん丸クミさん

今年もこの季節になりました。今年はじっくりとCDを聴いている時間もなかったので 「私のベスト3」を選択するのは少し難しいです。沢山の新譜は少し聴いただけでまだ机の上に山積みにされたままなので、今年は新譜を選出する事は止めました。それでひょいとCDプレーヤーにセットしてよく聴いていた盤を挙げたいと思います。それらは結局お気に入りだから私のベストに入るのかもしれませんね。

■OBLIVION - David Virelles Trio (2008) Marshmallow Records
David Virelles (p), Davon Henderson (b), Francisco Mela (ds)

1. Tempus Fugit 2. The Fruit 3. Longina 4. Hallucinations 5. Introspection 6. Oblivion 7. Novia Mia 8. LaMesha 9. Off Minor 10. From This Moment On

キューバ出身の若手ピアニスト、新鮮な息吹を感じさせてくれる現代的なピアニストだけど、かと言って古いものを蔑ろにするということはなく好感度が高いパフォーマンス。流石マシュマロ・レコードが目をつけたピアニストだ、 今年の初め頃に Ravi Coltrane Quintet での彼の演奏を聴いて益々好きになりました。日本でももっと人気が出てもよいと思うのだけど、これからが期待の星!

■WHEN I WAS AT ASO-MOUNTAIN - Elvin Jones (1993) enja
Elvin Jones (ds), Sonny Fortune (fl,ts), Takeshi Tanaka (p), Cecil McBee (b)

1. Beautiful Love 2. I Was Too Young 3. You Don't Know What Love Is 4. My Dream Come True, To E.J. 5. Dream Gypsy 6. When I Was At Aso-Mountain 7. Soultrane 8. stella By Star Light

これは二年前に大阪のジャズ仲間さんに紹介して頂いた盤、大阪のジャズ・バー「セント・ジェームス」 のオーナーでもあるピアニストの 田中武久 さんがフィーチャーされているアルバムです。とにかく彼のピアノが気持ちよさそうに歌っている。Cecil McBee のベースもいいなぁ、辛口の You Don't Know What Love Is がお気に入りです、この盤もよく聴きました。

■Wish - Manabu Onishi Trio (2010) Atelier Sawano
Manabu Onishi (p), Jean-Philippe Viret (b), Simon Goubert (ds)

1. I'm Yours 2. Wish 3. My Foolish Heart 4. Nebula 5. Continuous Rain 6. Hikari 7. What A Wonderful World

訪日した時に購入した一枚、気持ちがざわざわしている時に間違いなく心を沈めてくれる鎮静剤。トリオの一体感が素晴らしく一つ一つのパートが活き活きしていて繰り返し聴いていてもまったく飽きない。大阪は通天閣の側にある澤野工房の記念すべき100枚目盤でもある。

■Copenhagen Dew - Duke Jordan (2000) Marshmallow
Duke Jordan (p), Hugo Rasmussen (b), Ed Thigpen (ds),
Jesper Thilo (ts), Bent Jaedig (ts)

1. Scrapple The Apple 2. Everything Happens To Me 3. The Bullet 4. Quasimodo 5. Flight To Jordan 6. What's New 7. A Tisket A Tasket

最近、嵌まってしまったのが Duke Jordan なのだけど彼の淡々としたプレイが心地よい。この盤の”The Bullet” を聴いてノック・アウトされてしまった、ベースの疾走感がいい、フロント2管が素晴らしい、とにかくカッコイイ!まるでフィルム・ノワール(Film Noir)の映像を観ているようなスリル感なのね。この曲だけでもこの盤を聴いた値打ちがあったと思わせてくれた盤でした。今回は甲乙なしで4枚残りました、一枚は補欠という事でおおめにみてね。



(18)>マダムさん

今年は前半しかジャズを聴ける状況ではありませんでした。例年に比べて後半は全く
聴けてません。その中でも秀逸、素晴らしいアルバムに巡り合えたのは幸運です。

○STEVE KUHN / WISTERIA
今更ながらキューンの素晴らしさを堪能したアルバムです。
全編にわたって、美しいロマンチックなフレーズ、哀感をたたえた、流れるような調べ。
キューンの知的さとともに、適度な甘さ、適度な緊張感もあります。
そのすべてのバランスが、素晴らしい1枚。

○ENRICO PIERANUNZI  / PERMUTATION
躍動的でありながらも、抒情性や幽玄な美を保ちつつ、そのいピアノの多面性を
感じます。今回、バックを一新したことで、より新鮮味のあるアプローチを感じます。

○METT JUUL  / COMING IN FROM THE DARK
これはとても落ち着いた心がゆったりと癒される声質のボーカルです。
北欧の重鎮をバックに、とても抒情的な良い雰囲気に仕上がってます。

次点
○FRED HERSCH / ALON AT THE VANGUARD
フレッド・ハーシュのソロピアノです。今年後半、ジャズが思うように聞けない状況で、
唯一、入ってきたピアノ。いろいろ大変な現実の中で、本当にオアシスとなったもの。



(19)>TAKASHIさん

■1.Judy Wexler - Easy On The Heart(Rhombus Records, USA, 2005)
Judy Wexler(vo), Alan Pasqua(p), Bob Sheppard(sax, cl),
Darek Oles(b), Steve Campos(tp, flgh), Tim Pleasant(ds)

 彼女のデビューアルバム, 歌もバックの演奏も秀逸!

■2.Jessica Pilnas - Norma Deloris Egstrom - A Tribute To Peggy Lee (ACT, GER, 2012)
Jessica Pilnas (vo), Mattias Stahl (vib), Karl Olandersson (tp), Fredrik Jonsson (b)

ノルウェイとスエーデンの血を引くPeggy Leeの愛唄曲をスエーデンの歌手が唄った1枚。
シンプルなバックの演奏が、晴れ渡る秋の空のように澄み渡り、暖かいヴォーカルが映える構成となっている。

■3.Peter Appleyard - Sophisticated Ladies(LINUS ENTERTAINMENT ,CAN, 2012)
 (Vo):Emilie-Claire Barlow, Elizabeth Shepherd, Jill Barber,
Jackie Richardson, Sophie Milman, Molly Johnson,
Carol Welsman, Barbra Lica, Carol McCartney, Diana Panton

Peter Appleyard( vib), John Sherwood (p),Reg Schwager (g),
Neil Swainson (b), Terry Clarke (ds)

Peter Appleyardのヴィブラフォン・カルテットとカナダの歌姫との共演。

ヴォーカル復刻大賞
■Rosemary Squires - Everything’s Coming Up Rosie(原盤His Masters Voice, UK, 1963)再発はEMI

まさかこの「赤のロージー」が復刻されるとは思わなかった。すごいぞEMI!
















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2011年、みんなのベスト3


(1)>ゴロピカリさん

●演奏Best3
1.Colaboration / 藤井 寛
ベテランヴァイブ奏者藤井寛のCDを買うのはこれで2枚目です。
一音一音がじっくり選び抜かれた音という感じで丁寧な演奏と雰囲気が好きです。

2.Songs For My Sake / 小島のり子
この人はよほど日本酒が好きらしく、自作曲のサブタイトルに銘酒の名前をつけてます。
その姿勢が気に入ってます(笑)

3.Warren Wolf / Warren Wolf
この人のCDはすでに3枚位発売されていると思いますが、これがアメリカでのデビュー作のようです。
藤井さんとは全く違うスタイルで、疾風のようなスリルとさわやかさを感じさせます。


●録音Best3
時折り「優秀録音 ジャズ」で検索してますが、優秀録音と言っても古いLPの焼き直しはまず買いません。
モノクロ映画を無理矢理加工してカラーフィルムにするような不自然さを感じますから。

1.Hide and Seek / 平林牧子
平林さんはデンマーク(だったかな)在住のピアニスト。
ドラムとベースのトリオで実に素晴らしい録音。
ただ、演奏の方は・・私にはイマイチでした(笑)

2.Big Band Sound / 角田健一
このCDの解説にはスタジオにおける各楽器の配置図やマイクをはじめ各録音機材の説明もあります。
この解説からすると演奏そのものより、まず録音ありきという感じですが、
事実ビッグバンドでこれほどの録音を聴いたことがありません。

3.Colaboration / 藤井 寛
2.が計算しつくされて凝った音作りなら、こちらはシンプルさの中から高音質を目指しているように思えます。
無理に音域を広げようとせず、あくまで自然体で。しかし結果としてそれが良い方向に作用していると思います。


(2)>益満妙さん

2011 Best3 上梓致します。

★Jazz For Dancers/Ken Hanna and Orchestra/Capitol/1955

EMIミュージックジャパン999シリーズで初CD化されました。
実は、Jim Hallの最古の公式音源です。
GWの国立でもご紹介しました。天晴れです。

★From Sun To Sun/Sam Yahel/Origin-Records/2010

B3Organを弾くSam Yahelのマイナーレーベルからの上梓品です。
Pianoを中心に弾いてます。非Jazz的なエスニックフレーバーあり。

★Hearts Wide Open/Gilad Hekselman/Harmonia Mundi/2010

NYで活躍する若手Guitarist Gilad Hekselman のリーダーアルバム。
前リーダー作は Smalls Recordsから上梓された Guitar Trio SmallsでのLive。
今回は、Mark Turner(Ts) 参加。なんだか、懐かしい仕立て。PrologueとEpilogueあり。
こちらは、非Jazz的な、アメリカンミュージックフレーバーあり。
NYの急先鋒ドラマー Ali Hoenigの近作にも参加。9101さんが国立で掛けてましたです。ハイ!
てな、ところです。


(3)>910さん

今回の私的ベスト3は、7月に書いた上半期のものと同じでした。いいアルバムは上半期に偏っていたというわけでもないんですけど、選び直してみたら、やっぱり同じでした。12月は聴く新譜が非常に少ないので、ここで締めてしまいます。


総合部門
このアルバムは評価がいろいろな感じですけど、自分の中ではダントツでした。
秋にポール・モチアンが亡くなりました。ご冥福をお祈りします。

Live At Birdland/Lee Konitz(As)/Brad Mehldau(P)/Charlie Haden(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 2162)(輸入盤) - Recorded December 2009. - 1. Lover Man 2. Lullaby Of Birdland 3. Solar 4. I Fall In Love Too Easily 5. You Stepped Out Of A Dream 6. Oleo

(11/05/18)大物ばかりの演奏だし、ECMでスタンダード・ジャズの演奏ばかりの特異なケース。1曲目から、ややスローで4ビートを刻んではいないですが、リー・コニッツの吹く温かみのある「ジャズ」を展開し、ブラッド・メルドーはフレーズが歌いつつも時にドキッとするフレーズを奏でています。チャーリー・ヘイデンはドシッとした落ちついた演奏をして、ポール・モチアンは地味ながら円熟の境地を見せます。2曲目にはウォーキング・ベースが一部混ざり、ますます「ジャズ」に。曲の解体度ではメルドーかな。3曲目で曲を解体寸前まで持っていき、その感を強くします。しっとりと語りかけてくるバラードの4曲目、明るく軽快ながらウォーキングにはならないミディアムの5曲目、曲調に反して空間的な自由度があり、異色感の目立つ6曲目。


ギター部門
たまにはリラックスして聴けるスゴいアルバムを。秋に出たMSMW Liveよりはこちらの方が好み。

A Moment's Peace/John Scofield(G)(EmArcy)(輸入盤) - Recorded January 2011.
Larry Goldings(P, Org), Scott Colley(B), Brian Blade(Ds) - 1. Simply Put 2. I Will 3. Lawns 4. Throw It Away 5. I Want To Talk About You 6. Ge Baby Ain't I Good To You 7. Johan 8. Mood Returns 9. Already September 10. You Don't Know What Love Is 11. Plain Song 12. I Loves You Porgy

(11/05/29)ジョン・スコフィールドのバラード集。バラード集とはいってもミディアムのテンポで曲の中盤あたりで盛り上がる曲もあって、変化はあります。彼の作曲は1、7−9、11曲目で、他はジャズメン・オリジナルやポップス、スタンダードなど。オリジナルも既成曲もうまく調和していて、ゆったりした曲が多めだし、リラックスして聴くことができます。それでもスゴいメンバーでの録音ではあるし、ジョン・スコのギターは聴けばすぐ分かるだけの個性と説得力を持っていて、アップテンポの曲をスリリングに演奏することはなくても、けっこう満足度は高いです。どこを切ってもジョン・スコ。この曲調でのラリー・ゴールディンクスはピアノもオルガンもいい感じ。全体的には淡いブルージーといった感覚がありますが、都会的なスマートさもあり。


フュージョン部門
私の上原ひろみのベスト出現率は高いのですが、メンバーチェンジでまたまたやってくれました。

ヴォイス/上原ひろみ(Telarc)
Voice/Hiromi Urhara(P)(Telarc) - Recorded November 9-11, 2010. The Trio Project Featuring: Anthony Jackson(B), Simon Philips(Ds) - 1. Voice 2. Flashback 3. Now Or Never 4. Temptation 5. Labyrinth 6. Desire 7. Haze 8. Delusion 9. Beethoven's Piano Sonata No.8, Pathetique

9曲目がベートーベンのクラシック曲の他は上原ひろみ作曲。メンバーチェンジもあり変拍子も多く、よりプログレファンク的なサウンド。静かな出だしから8分の9拍子でドラマチックに展開していくタイトル曲の1曲目、ファンクから4ビートもあり、5拍子、4拍子と、どんどん変化のある2曲目、リズムのキメが多めで何となく浮遊感も垣間見える3曲目、マイナー系で落ちついたメロディアス系ファンクの4曲目、沈みがちながらも哀愁とビートの調和を見せつつ後半かなり盛り上がっていく5曲目、キメと予想を裏切るドラマチックな展開がせわしなくうれしい6曲目、早いパッセージのソロ・ピアノでクラシック的な情緒もあるような7曲目、8分の7拍子基調で哀愁漂う美しいメロディの8曲目、クラシックよりは普通にバラードとして聴ける9曲目。(11年3月16日発売)


(4)>Tさん

毎年同じことを言ってるようですが、
本当に、マジで、、、1年経つのが早過ぎます。。。

確かこちらへ初めて参加させて頂いた頃には
まだこの世にいなかった?うちの子供も、
もう来年で10歳です。。。

ここまで来たら、最低でも、その息子が成人になるまで、
続けようではないですか!

という訳の分からない枕でしたが、、、
今年の「ベスト3」はこんな感じになりました。

1位
"Live at Birdland" Lee Konitz, Brad Mehldau, Charlie Haden, Paul Motian
今年のベスト3を何にしようかな?
と考え始めてた頃に、飛び込んできたポール・モチアンの訃報。。。
その追悼の意味も込めて、
モチアン参加の本作を2011年の「ベスト3」の1位に。
空間を切り裂く「シンバルの魔術師」を最期まで貫いた研ぎ澄まされたジャズ。
エヴァンスライクなメルドーや寒色系コニッツとの相性もすごぶる良い。
その三者のやり取りを、一歩下がって、じっくり見つめるヘイデンのベース。
まさに、現代ジャズ最高峰。

2位
「ザ・コンプリート・マイルス・デイヴィス・アット・モントルー 1973-1991」Miles Davis
2位はやっぱりマイルス。。。
モントルージャズフェスの主宰者のクロード・ノブスが
隠匿してた73年〜マイルスが死ぬ91年までの
ライブ出演映像を蔵出し大公開したDVD10枚組の大作箱。
10年ほど前に、その音声だけを20枚組CD箱としてリリースした際には、
ステージ全部は公開されたのに、
今回の映像版では何故か?73年のものが「Ife」だけで、
他が割愛されちゃってるのが、激しく「画竜点睛を欠く」。。。
しかし、苦言はそのくらいで、晩年のマイルスの映像資料としては、
よほどのマニア以外は、これだけで十分といえるほどの質と量。
サンボーンやジョージ・デュークが加わった86年、
チャカ・カーンが「ヒューマン・ネイチャー」を歌った89年など、
「おまけ」の面白さも、老舗のモントルーならではの演出。

3位
「トリビュート・トゥ・マイルス・デイヴィス」Marcus Miller
3位もマイルス絡みで。。。
しかも、同じくDVD。。。
もともとは、CDやLPの中からセレクトする、
という趣旨だったはずなんだけど、
「ベスト3」の中の2作品がDVDというのも、
何やら時代の流れを感じざるえない気も。。。
マーカスが手がけたマイルスの「TUTU」を軸に、
師匠の音楽を忍びつつ、
クリスチャン・スコットのトランペットと
アレックス・ハンのサックスという
2人の若いミュージシャンへジャズの未来を託した、
みたいな感じの前向きなベクトルに好感を感じた。
元気な前の2人のおかげで、
久しぶりにサイドメンとしてのマーカスのベースのカッコよさも堪能出来る。
ちなみに、一応、本作は2枚組CDでもリリースされてますが、買うならDVDでしょう。


(5)>大吉GUYさん

さて,今年のベスト3は以下のとおりとなりました。

1:ハイライフ/ランディ・ウェストン
   アフリカがどうのこうのというと,辛気臭くてたまらんのがほとんどなのに,
  この楽しさは貴重です。イメージだけで判断しちゃいかんなぁと反省しきり。

2:スパンキー/モンティ・アレキサンダー
   ピアノのアルバムなんか滅多に聴かない私ですが,これにはびっくらこきま
  した。「イカス!」という以外,言葉が見つかりませぬ。

3:ロング・アイランド組曲/トニー・アレス
   ビッグバンドとか大人数のは敬遠するんですが,とてもオシャレでウキウキ
  しました。ちょっと古臭い感じも,かえってグー。


(6)>baikinnmannさん

さて今年のベスト3を考えてみました。今年は昨年と同じくらいの87枚のアルバムを聴きました。(sax・tpなどhornもの13枚、g 4枚、vo 1枚で残りはpianoでした。)

ベスト3
☆ RGG (piano trio)「ONE」
ダークですが、とにかく硬派でカッコよくドラマチックな演奏が繰り広げられます。
対峙して聴いてます。

☆ NOTHING BUT SWING TRIO(piano trio)「PLAYS KOMEDA」
こちらもドラマチック。三位一体の躍動感ある演奏が楽しめます。
一曲目から引き込まれます。RGGに比べ明るめで敷居も高くありません。

☆ MAX DE ALOE QUARTET(hca)「LIRICO INCANTO」
harmonicaがリーダーのアルバム。聴き初めのころは、単調なアルバムと感じてしまいしたが、聴いているうちに哀愁あり癒しありアグレッシブありのGOODなアルバムとわかりました。ピアノのROBERTO OLZERも素晴らしいし、ジャケットも今年のベストです。

今年この一曲
★ 纐纈歩美 (as)「DAYBREAK」 #5 “ハナミズキ”
松山にも来てくれましたが、残念ながら仕事の用事が入り生音聴けませんでした。
実は大河ドラマ「江」のエンディングテーマで纐纈さんのことを知りました。
このエンディングテーマは下のリンク先(you tube)で聴くことができます。
  http://www.youtube.com/watch?v=z-cTk7EkmUM

嫁さんのベスト1
★ MANABU OHISHI (p)「WATER MIRROR」
大石学さん、5月に四国丸亀市に来てくれ家族でLIVE(SOLO)を聴くことができました。
  もちろんすばらしいLIVEで至福の時を過ごせました。


(7)>miyukiさん

今年のベスト3が決まりました。

1.Spike Robinson / A Real Corker

ギターが爽やかな感じを出しています。
スパイク・ロビンソンのテナーはズート系というのでしょうか、
感じとしては似ていますが、敢えてそういう言い方をすることも
ないような気がします。
優しくて包容力があるような音色です。
よく歌うテナーで、力まずに聴けるけど退屈しない、聴きやすい
テナーだと思います。

1. This Love Of Mine
2. That Old Devil Called Love
3. It Seems To Me I've Heard That Song Before
4. I Remember You
5. Under A Blanket Of Blue
6. Fools Rush In
7. The Nearness Of You
8. I Don't Want To Walk Without You
9. I'm Just Breezin' Along With The Breeze

Spike Robinson (ts)
Louis Stewart (g)
Red Mitchell (b)
Martin Drew (ds)

1991年10月26日 録音
CAPRI


2.Warren Wolf / Warren Wolf

スピード感が気持ち良く、
ブルース、バラード、スピリチュアルな感じの曲とバラエティに富んでいます。
ゆったりて、幻想的な感じのセニョール・マウスも好きです。
これは一人でヴァイブとマリンバを演奏した多重録音ですが、
そのためか少し変わった雰囲気です。
全体的にスイング感が心地良いです。

1. 427 Mass Ave.
2. Natural Beauties
3. Sweet Bread
4. How I Feel At This Given Moment
5. Eva
6. Senor Mouse
7. Emily
8. Katrina
9. One For Lenny
10. Intimate Dance

Warren Wolf(vib)(marimba on 4,6,8)
Jeremy Pelt(tp on 1,3)
Tim Green(as on 1,3,5,8,9)(ss on 2)
Peter Martin(p except 1,6)(elp on 1)
Christian McBride(b except 6,10)
Gregory Hutchinson(ds except 6,10)

2011年
Mack Avenue


3.JOEY DEFRANCESCO / 40

オルガン好きが好むような演奏だなあと思いました。
特に1曲目がブルージーで好きです。
パワフルでソウルフルなアルバムです。

1.Donny's Tune
2.Ashley Blue
3.Gloria
4.100 Ways
5.I Got A Woman
6.V & G
7.Life Is Good
8.Bluz 'N' 3
9.Caruso

Joey DeFrancesco (hammond org,numa org),
Ramon Banda (ds,per),
Rick Zunigar (g)
Recorded at Hunnicutt Recording Studio in Phoenix, AZ on June 1&2, 2011
HIGH NOTE



(8)>ねひつじさん

ベスト3決まりましたのでよろしくお願いします。

@ Michel Graillier / Fairly (Chant du Monde・1991)

 チェット・ベイカーとの共演も多いフランスの名手ミシェル・グレイエ(1946〜2003)によるソロ・ピアノ・アルバムです。
 中古で売られていたのを何となく買ったのですがこれが大当たりで、グレイエのオリジナル曲、
 チェットがらみのレパートリー「黒と白の肖像」「ブロークン・ウィング」「ファンク・イン・ディープ・フリーズ」「マイ・フーリッシュ・ハート」ほか、
 マッコイ・タイナーの「アイシャ」、さらにスティーヴィー・ワンダーの「恋(All in Love Is Fair)」まで、ほぼバラードで占めた選曲が抜群。
 アドリブがアドリブに聞こえないような位、本当にサラッと弾いているんですが、それだけに聴けば聴くほど、愁いのあるグレイエさんの良さが沁み渡ってくるアルバムです。

A Ted Brown / Shade of Brown (SteepleChase・2007)

 これも中古でたまたま見つけたのですが、またまた大当たり。
 コニッツと同い年の大ベテラン、テッド・ブラウンのテナーに、Steve Lamattinaのギター、デニス・アーウィンのベースというトリオ編成。
 ブラウンさんのふんわりしたテナーはもちろんですが、ここではデニス・アーウィン(2008年没)のよくバウンドするベースが素晴らしい。

B Walt Dickerson & Sun Ra / Visions (SteepleChase・1978)

 こんなアルバムあったの? と驚き、聴いてみてまた驚いた一枚。
 今まで抱いていたサン・ラーのイメージが、また改められました。
 全曲、ヴァイヴのディッカーソンが作った曲なので、引っ張っているのはディッカーソンかもしれませんが、
 ここでのサン・ラーが弾くピアノの官能的なこと。
 誰が弾いているのか知らずに聴いたら、とてもサン・ラーとは思えない(私はポール・ブレイを連想しました)
 素っ気ないジャケットですが、中身は非常に濃い一枚でした。


(9)>クミさん

さて今年ベスト3は甲乙が付けがたいので順番はありません:

* Sonny Rollins - Road Show, vol 2
Beacon in NY and Tokoy 2010

Sonny Rollins (ts), Ornette Coleman (as), Roy Hargrove (tp), Jim Hall (g), Russell Malone (g), Christian McBride (ac. b), Bob Cranshaw (el.b), Roy Haynes (ds), Kobie Watkins (ds), Sammy Figueroa (perc)
Emarcy/umgd 2011

Sonny Rollins の80歳のお誕生日に録音されたライヴ盤。もうこれは楽しくって彼が80歳になられても健在であることがこれで明確ですね。お喋りしている時のお声は年齢をとても感じるのに、ブローしている Sonny は年齢を感じさせません。そして豪華なメンバーが申し分ないです、私の大好きなミュージシャンが勢ぞろい、ただただ嬉しくなった一枚です。

* Tubby Hayes - The Shadow of Your Smile
London. June 11.1966
Tubby Hayes (ts,fl), Mike Pyne (p), Bruce Kale (b), Tony Levin (ds)

London. March 23.1967
Tubby Hayes (ts.fl), Alan Branscombe (p, vib), Jeff Clyne (b), Tony Levin (ds)
Marshmallow Export 2011

この一枚で、ブリテッシュ・ジャズにどっぷり嵌まりました。Don Rendell, Joe Harriott, Tony Kinsey, Dick Morrissey と未知の世界に導いてくれた Tubby Hayes の爽快なこの一枚はまん丸の一押し!熱い英国のジャズを感じたければ Tubby Hayes がお勧めです。サックスだけでなくヴァイブもめちゃ上手い!

* Stefon Harris - Ninety Miles
Havana Cuba 2010

Stefon Harris (vib), David Sanchez (ts), Christian Scott (tp), with two Cuban Jazz Quartet
Concord Picanta 2011

Stefon Harris のヴァイブを始めて聴いたのが2006年盤でしたが、この新譜はもうその頃の印象が一瞬に吹っ飛んでしまうくらいエクサイティングで素晴らしい出来だと思った一枚でした。何年もの交渉の末にやっとキューバでの録音が可能になり、キューバの二つの Quartet と共演しています。パーカッションの熱いビートが熱い国の想いを一層掻き立ててミュージシャンの音の旅が出来上がっていくそんな感覚です。David Sanchez も2000年の盤を聴いた時とは大違い、めちゃ素敵なサウンドにヘンシン、そしてキューバのミュージシャン達の素晴らしいこと。今年は生の Stefon Harris も聴けたのでもう満足満足のまん丸です。


(10)>マダムさん

ベスト3、見切り発車です。もう聴きなおす時間がない、というのもあります。

○ DADO MORONI / Live In Beverly Hills

ダド・モローニの気合いの入った新譜です。
バックは、Marco Penascia (b),Peter Erskine(ds)。充実してます。
スタイルとして新しいわけじゃないのですが、ジャズそのものの醍醐味を味あわせてくれる
そんなアルバム。私にとってはジャズの原点のような盤。
これはDVDがあります。まずブルース。オーソドックスなスタイルでメンバー紹介を兼ねて。
ライブのラスト。
別テイクでソロピアノ、ジャスト・オン・オールドソングとあります。ゴージャスです。
何ともぜいたくな CD&DVDの彼の新譜。聴きどころ満載。

○ PAT METHENY / WHAT’S IT ALL ABOUT

数年前なら、ベスト3に選ぶことは無かったと思います。
この人の中にはいつも広大、雄大な世界があって、今回ソロということで、これがもっとも
顕著でピュアに、表わされている、そんなアルバムです。
シンプルにソロ、がかえって彼の世界観そのまま。素晴らしいです。
あらゆる音楽ジャンルを超越して、自分の世界を見せる、本当の表現者。
おなじみのナンバーの数々が、彼のフィルターを通すことで、光と透明度を増してその
エッセンスを引き出し、何十倍にも膨らませて。聴きなれた曲が、こんな風に変わっていく。
それはあたかも、見慣れた人や風景、あるいは日常、事柄、それらが本当はとても美しくて、かけがえのないもので、透明に光り輝いている、そんな感じにも思えます。
ジャンルを超えて聴き継がれていくでしょう。

○ KURT REICHENBACH / WITH A SONG IN MY HEART

カート・ライケンバック、男性ボーカル。俳優でもあるそうです。ライブで魅了されました。
正統派です。ちょっと含みのある声質、包容力のある歌い方。
フランク・シナトラに通ずるものがあります。カッコよさが溢れてる。達者な歌いぶり、男前。
たとえば、軽いノリの曲で、ゆったりと粋な感じの魅力が凄く出てきます。
往年のエンターテイメントの味わい。
高音域、ちょっとした歌いまわしなどに艶が出る。それが魅力。実力派です。
彼はもう熟年でありながら新人だそうです。音楽一家に生まれて環境は十分、
素質もある。いいですね。幅広い年代に受け入れられる、要チェックの男性ボーカルです。


(11)>KAMIさん

ドラさん、はじめまして。
お招きいただきまして有難うございます。クミさんのサイトから来ました。
埼玉県久喜市というところで、自家焙煎珈琲とジャズの店「珈琲パウエル」と言う店をやっている、KAMIと申します。

早速ですが、今年印象に残った3枚は、
*In Sweden/J.J.Johnson
名作Dial J.J.5と同じメンバーのアルバム。
当然、ご機嫌な演奏が収録されている。
このアルバムを発売した、マシュマロレコードの上不さんに感謝です。

*Bassin’/稲葉國光
日本ベース界の重鎮、稲葉國光ここにありを示したアルバム。
中牟礼貞則と峰厚介の参加も嬉しい。
稲葉國光1934年生まれ。中牟礼貞則1933年生まれ。峰厚介1944年生まれ。若造を蹴散らせ!(笑)

*Memory Lane-Live/Hampton Hawes
大好きな馬さんの傑作。
ザ・トリオやオールナイト・セッションと、同レベルの内容だと思う。
リロイ・ヴィネガーのウォーキング・ベースも素晴らしい。



(12)>ozaさん

相変わらずのギリギリではありますが、今年も参加させていただきます。

ベスト3としては下記3枚を順位をつけずに挙げさせていただきます。
※私も悩み出すとキリがないので、madameさん同様のエイヤッ感が強いです。

*Jonathan Kreisberg "Shadowless"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60318377.html)
今年はJonathan Kreisbergで始まったというくらい年初にハマりました。
そして1年経って色褪せないクオリティは、個人的には強烈な印象になっています。

*Prysm "Five: Live At Opera De Lyon"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60601060.html)
Prysmと言っても日本のFusionバンドではありません。フランスのピアノトリオですが、今年奇跡の復活を
遂げました。そしてRosario Giulianiのゲストを迎えて熱い熱い演奏を堪能させてくれました。

*Francesco Cafiso "Moody'n"未掲載
年末に購入したなかの1枚。Francesco CafisoがTp,P,Bを従えドラムレスで臨んだ4ビートジャズ。
ドラムレスでできた空間を創造性豊かな音で埋め尽くす様は、ちょっと予想を超えたところで
圧倒的な演奏を聴かせてくれます。

それとは別に、国内盤2枚を特別賞として挙げさせてください。
こちらも甲乙つけがたい良いアルバムと思っています。

*板橋文夫fit! "New Beginning"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60841417.html)
板橋文夫さんのトリオ作はいくつか聴いていますが、この盤は若いリズム隊を擁した発止とした演奏が
かなり気持ちよい作品でありました。巷であまり話題になっていない気がするのですが皆さん聴いてない!?

*スガダイロー "スガダイローの肖像 弐"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60948189.html)
スガダイローさんも毎年留まるところを知らないというか、精力的な活動を続けています。
本年は8番勝負という意欲作もありましたが、レギュラートリオの活動が充実していると思わせる本作に
軍配が上がります。
懐の深いスガダイローワールドを充分に堪能できる作品に仕上がっています。



(13)>tam.raさん

今年で3回目の参加、宜しくお願いします。

この1年も相当な購入枚数となったはずですが、不作の1年でした。
ですが、ここで紹介する3枚はお勧めで、発見したら即購入で損はさせない自信があります。
早速紹介します。
(1)まずは人気の女性ボーカルから1枚、”Miss Tess”、全然話題に上っていませんが。

*When Tomorrow Comes
Label: Patuxent CD-157 CD
Date: 2007
Personnel: Miss Tess Reitz(vo), Robert Redd(p), Steve Abshire(gu), Rusty Mason(ts), John Jensen(tb), Ralph Gordon(b), Steve Larrance(dr), Nate Leath(vl)
Music: Honeysuckle Rose, When Tomorrow Comes, Comes Love, Yes Mother, Sugar in My Bowl, Caravan, Stars Fell on Alabama, Flower Is a Lovesome Thing, Lullaby of the Leaves, Mood Indigo, Love Me or Leave Me, Dream a Little Dream of Me

HPによるとミス・テスはカメレオン、その時々でいろいろなジャンルの音楽に挑戦しているらしいのです。 現在組んでいるバンド”Miss Tess & The Bon Ton Parade”はウェスタンの匂いのするジャズです。 彼女はボーカルのほかにギターを担当しています。
これまでに6枚のCDをリリースしているそうですが、この1枚以外発見できません。

(2)次は古いアルバムから1枚、トランペットのDusko Gojkovicです。
*Belgrade Blues
Label: Radio-Televizija Beograd RTB PLV4201 LP
Date: May. 19 1966
Personel: Dusko Gojkovic(tp,flh), Sal Nistico(ts), Carl Fontana(tb), Nat Pierce(p), Mike Moore(b), Ronnie Zito(ds)
Music: Belgrade Blues, Wee, It's The Talk Of The Town, Be My Love

これ幻の名盤の再発盤。 カール・フォンタナとサル・ニスティコがダスコ・ゴイコヴィッチとフロントに並んでいるなんて想像するだけゾクゾクします。カールもサルも期待通りの好演、ウディの支配下から抜け出し清々としたのかピッタリ合った演奏、しかも盛り上がり方が普通でありません。

(3)日本代表の1枚、”力武誠”、ちょっと古い録音ですが、素晴しい。
*yellow TRIP
Label: YOTSUIKE MUSE CLUB MUSECD-001 CD
Date: Jul. 6,7 2002
Personnel: 三木俊彦(as,ss), 荻原亮(gu), 吉木稔(b), 力武誠(dr)
Music: Jack Knife, Spyder, September Rain, Blue Chuck, Yellow Trip, UNDO-NUTS, Up John, 砂漠の鷹, Pure

録音当時全員二十歳代、この落着き具合にはビックリです。 そして全員が上手い。 三木のソプラノは上品なデイブ・リーブマン、力武はビリー・ヒギンズと伍するセンスの持ち主、吉木のベースは控え目なサム・ジョーンズ、そして荻原のギターは360度対応可能で誰とは例え難いが将来超有望、そんな感じの4人が集まって名盤が出来ました。

以上、甲乙付け難い3枚です。



(14)>A.tomyさん

ベスト3決めました!

●“DESENHOS / Vitor Assis Brasil”(Forma/Celeste/1966)
 一聴「素晴らしいなァ」と思えたアルトの響き。調べてみたら60年代モノ。
 「あるのかなァ」と探してみたら、難なく入手。「縁」なんてそんなモノ♪

●“THE CLIMB / Holly Holmes”(Whole Mess O'me Records/2001)
 実は今年「CD聴きの会」に持ってゆきました。が、曲を決めきれず見送り。
 大空高く無重力状態で舞上がり浮遊している歌声。その曲も今なら大丈夫♪

●“I FOUND LOVE / Denzal Sinclaire”(EmArcy/2001)
 初聴きは数年前のこと。ベスト3に挙げたピアノ・トリオ盤の1曲として。
 何気にボーナス・トラック「In The Land Of Make Believe」にハマった♪

<特別賞>
○“BLUES FOR BUD / Hampton Hawes”(Black Lion/1968)
 ねひつじさんからの頂きモノ。ジャズ・ワルツ調「ソノーラ」、サイコー!


(15)>monakaさん

ベスト3に初参加です。
私のところのblogに10枚を書いていて、それが12月25日過ぎにアップするので、
こちらへのタイミングが取れませんでしたが、今年から記事UPと同時に書き込みさせていただくことにしました。

blog「JAZZ最中」のほうにはこの後7枚乗せてありますので、そちらにもお出かけください。


まずは第一陣2枚です。
*「Trisonque」/Hakuei Kim & Trisonque
*「Voice」/Hiromi Uehara


とにかく驚いた、とても刺激的な2枚でした。二つとも日本人のプレーヤーになったことも驚きです。
そして次にくるアルバムは、本来ならば上の2作と同じくらいすばらしいのですが、録音が少し古いということで2陣です。

*「LIVE IN MARCIAC」/Brad Mehldau


(16)>ハートさん

昨年、みやちゃんの御紹介で、参加させていただきました、ハートです。
今年も参加させていただきます。よろしくお願いします。

1位 ◆ Leszek Mozdzer / Komeda

ピアノソロです。ヨーロッパのジャズレーベル、ACTの作品。
全ての曲が、Krzysztof Komedaの作曲です。硬質で透明感のある、ピアノソロ。

2位 ◆ Gwilym Simcock / Good Days at Schloss Elmau

ピアノソロです。こちらも、同じく、ACTの作品。
全ての曲が、Gwilym Simcock自身による曲。流麗で瑞々しいピアノが見事です。

3位 ◆ 大石学 / Water Mirror

ピアノソロです。大阪の澤野工房の作品。
温かみがある、落ち着いたピアノソロ。水墨画のような響きです。

3作品とも、ピアノソロになりました。淡々と坦々とピアノソロです。
今年もジャズを聴くことができて、とても幸せです。感謝してます。


(17)>ドラ

選考後記

今年はこれはという飛び抜けた作品がなくて大混戦になりました。
12月の時点で候補は10枚程もありました。
でも最後に好盤が飛び込んできて充実したベスト3になったと思います。
*コニッツ&メルドー&ヘイデン&モチアンはどうしても外せません。
奇跡的、歴史的名盤だと思う。
*シーマス・ブレイクが突き抜けた作品。
マイケル・ブレッカー〜ボブ・バーグ〜シーマスの流れを感じた。
*ピアノ・トリオは新人のアーロン・ディールを選びました。
これほど黒いピアノを聴いたのは久しぶりです。
図らずも3枚共にライブ盤になりました。

■LEE KONITZ. BRAD MEHLDAU. CHALIE HADEN. PAUL MOTIAN./ LIVE AT BIRDLAND
lee konitz(as), brad mehldau(p), charlie haden(b), paul motian(ds)
2011/ECM/

これはほとんど奇跡的、歴史的なアルバムだと思います。
それほどこの作品には深い意味が込められているんです。
まずはECMのプロデューサーのマンフレート・アイヒャー氏の着眼点に敬意を表します。
この組み合わせはジャズ・ピアノ界の大きな流れを表しているのではないか。
ジャズ・ピアニストの流れの一つにレニー・トリスターノ〜ビル・エバンス〜
キース・ジャレット〜(ミシェル・ペトルチアーニ)〜ブラッド・メルドーがありますね。
つまりこれを具現化したアルバムだと思うのです。
レニー・トリスターノ派の重鎮リー・コニッツ(as)とビル・エバンス&キース・ジャレット・トリオのポール・モチアン(ds)、同じくキース・ジャレット・トリオのチャーリー・ヘイデン(b)に新世代新感覚のブラッド・メルドー(p)を組み合わせる。
加えてヘイデン、コニッツ、モチアンにはフリーの流れ(オーネット・コールマン、ジョン・コルトレーン)もあります。
まさに夢のような組み合わせで実現できるのはアイヒャー氏だけだったかもしれません。
兎にも角にもリー・コニッツが元気でいたことが大きいです。
今年、ポール・モチアンさんが亡くなりました・・・もうこの組み合わせはあり得ない。
ジャズの黄金時代を飾った人が少しづつ消えていく現在、よくぞこのライブ録音を世に出してくれました。

聴いてみると凄く良かった。
コニッツもこれだけ吹ければもう十分・・・ちょうどいい案配のゆるみ加減です。
みんながリラックスしていて気持良さそう・・・実に居心地のいい空間が広がっています。
本来あるべき緊張感があまり感じられず、むしろ各人の思いやりというか、やさしい雰囲気が漂っていました。
コニッツやモチアン、ヘイデンは息子を見守る感じ、メルドーには畏敬の精神が溢れています。
「おい、あとは頼むよ」〜「分かった、大丈夫」・・・お互いに伝え合うものがあったと思います。
・・・時は流れる・・・ジャズは世代を超えて繋がっていく・・・
私も色々と思うところがあってホロリとしそうになりました。
いずれは涙なくしては聴けないアルバムになるかもしれませんね。

■SEAMUS BLAKE QUINTET / LIVE AT SMALLS
seamus blake(ts),
lage lund(g), david kikoski(p), matt clohesy(b), bill stewart(ds)
2010/Smallslive/

シーマス・ブレイク(ts)のライブ盤。
演目はオリジナル4曲にスタンダードが1曲です。
バックにピアノとギターの二つのコード楽器を使うのは現在の流行です。
サウンドが分厚くなってギターとのユニゾンがより効果的に響きます。
まずは(4)「STRANGER IN PARADISE」の一発に参りました。
これはカルテット演奏なんだけどディープで繊細な表現力は感動的です。
デヴィッド・キコスキ(p)もロマンティックで美しく、素晴らしいです。
ニューヨークの先進サウンドを聴かせるオリジナルの出来も文句なしです。
シーマスは思い切りのいいプレイで吹き切っているし完全に一皮むけました。
メンバーも好演、特にラーゲ・ルンドのギターにも痺れた。
今まではいまひとつ物足りなかったけれど初めて突き抜けたシーマスの姿を見ました。

5月に見たシーマスのライブではキコスキとマット・クローシー(b)が一緒でした。
全体的に未消化のライブでしたがこの時はいったい何だったんだろうかと思います。
ここではまるで別人のようです。

今作で新しい発見をしたのが嬉しかったです。
マイケル・ブレッカー(ts)〜ボブ・バーグ(ts)のラインの後継者は誰か?というテーマがある。
正直、ビル・エバンス(ts)では少々弱いと思っていました。
ところがこのアルバムを聴いてピンときたんです。
「シーマス・ブレイクがきた〜!!」と思いました。
ブレッカー〜バーグ〜シーマスの流れが出来たような気がします。
これはけっこう重要な出来事です。

■AARON DIEHL TRIO / LIVE AT THE PLAYERS
aaron diehl(p), david won(b), quincy davis(ds)
paul sikivie(b)(1,6), lawrence leathers(ds)(1,6)
2010//

アメリカの若手ピアニスト、アーロン・ディールのデビュー・アルバムです。
1985年オハイオ州生まれの現在26歳です。
17歳でウィントン・マルサリス(tp)に見出され、エリック・リード(p)やマーカス・ロバーツ(p)、
ハンク・ジョーンズ(p)等に師事し、2007年ジュリアード入学の逸材です。
これくらいの年齢が初アルバム制作には丁度いい年頃だと思います。
いきなりのデビュー盤がライブというのも驚きましたがそれだけ力がある証拠ですね。

当初はそれほどインパクトのあるピアノではないけれど聴けば聴くほど味わいが出てきます。
若いけれど落ち着いていて安定感、安心感があります。
(1)の自作のブルース・フィーリングと(2)「CONCEPTION」の導入が素晴らしい。
特にジョージ・シアリング(p)の名曲(2)「CONCEPTION」の新鮮な解釈にはガツンときた。
絶妙なスイング感と若さ溢れる連打は今作のベスト・プレイだと思います。
オリジナルの(3)「TAG YOU'RE IT?」のスピード感やユーモアいっぱいの演奏も楽しい。
セロニアス・モンク(p)の2曲では(6)「Green Chimneys」、
スタンダードの(9)「Monnlight In Vermont」も聴きどころになります。

多彩なテクニックと表現力を持つ王道をいく主流派ピアニストが登場してきました。
他者とは一味違うフィーリングと雰囲気があります。
すでに自己の世界を持っているのではないか・・・今後の活躍は間違いないところ。

次点
ベスト3に最後まで迷った作品が2枚あります。

■BENJAMIN DRAZEN QUARTET / INNER FLIGHTS
アメリカの新鋭アルト・サックス奏者・・・清冽なアルトの響きが魅力的です。

■ALAN ZIMMERMAN TRIO / TRIO
チリのピアノ・トリオは唸らせる内容で聴きごたえがあります。


(18)>kita3さん

1年ぶりのご無沙汰です。
またまた、参加させていただきたいと思います。よろしくお願いします!

■第1位 Onaje Allan Gumbs /Just Like Yesterday
1949年アメリカ生まれのピアニストとのことですが、全く先行知識無しで、オマー・ハキム、ヴィクター・ベイリーというサイドマンを信じて買ったアルバム。大正解!フェンダーローズの音色に酔いしれました。

■第2位 Eumir Deodato / The Crossing
初デオダートで、1位に続き初体験シリーズ。こちらもスタイリッシュというキャッチコピーとジャケットの渋さに、
えいや〜と買ったのですが、1曲目のアルジャローをフィーチャーした曲に秒殺、イチコロでした。。。

■第3位 DR Big Band fteat. Mike Stern /Chromazone
何気にひっそりと発売された感のある本作ですが、マイクスターン好きにはたまらない大傑作。
DRビッグバンドをバックにマイクスターンのギターが本領を発揮してます。
ここ数年のマンネリ停滞を吹き飛ばしました。

以上新譜ベスト3ですが、おまけに旧録ベスト3を(今年も...)書かせてください。

裏1位 Chet Baker & Paul Bley / Diane
(ここ数年のアルバムの中でもトップクラス。埋もれていた宝です。)
裏2位 Basie & Beyond /The Q. Jones - S. Nestico Orch.
(クインシーがベイシーを今やるとこうなるみたいな感じ。センス。)
裏3位 Marcus Miller / Free
(私の中の「マーカスを見直そう運動!」で復活したようなアルバム。堂々の貫録。)


(19)>すずっくさん

今年も、ベスト3の仲間に入れてください。
一応、、ブログであげたものから・・。。

1.Transatlantic / Chris Potter and the DR Big Band
誰がなんといおうと、今、わたしの中では現代テナーサックス奏者の一番なのです。ビックバンドとのコラボ作品ですが、想像通りのハードボイルドなクリポタワールド。しかも、ピアノは日本で人気急上昇中、スウェーデン出身、デンマーク在住で、ジャズオーディオディスク大賞2010インストゥルメンタル部門銀賞受賞のMagnus Hjorth!調和していながらきちんとクリポタワールド全開!

2.Songs of Freedom / Nguyen Le
ギターのテクニックは世界水準、自らのアイデンティティーをしっかり表現してくるミュージシャン。日本では、有名ではないけどグエンレは格別の存在でーす。ロックギターよりに歪んだ音やリズムなんですけど、テクニックと彼が意図するサウンド世界はは唯一無二。今年一番聴いたアルバムだわ。

3.Night On Earth / Vince Mendoza
その美しく哀愁のただようサウンドは、音の絵巻物ようで、彼の美学に貫かれた美しい風景、情景が次々と展開されます。多彩なメンバーを揃えての堤材適所。その多才な個性を生かしながら、メンドーサの世界を彩っています。

でも、あげられなかったものでは、、
*Kaleidoscopic Arabesque / Bebo Ferra & Javier Girotto
これが大好きです。
そして、女性ヴォーカルは
*Lost & Found / Gretchen Parlato
この方を一番聴きました。


(20)>GAKOさん

【今年の総括】
去年から,プライベートでいろいろあって,ジャズのCDを購入することが,ほとんどできませんでした。
それでも,これまでに手に入れていたLPやCDを聴いていて,なんにせよ,私はジャズが好きなんだ,とあらためて確認しました。
今年は,つい先だって,5枚ばかり手に入れましたが,それが今年のすべてです。
1年半以上,CD屋さんにも近寄らなかったのですが,久しぶりに店に入り,しばらく,ぼんやり新しいアルバムのジャケットを眺めていると,忘れていた感覚が甦りました。
「勘」 とでも言うのでしょうか,自分の好みにあったアルバムが,私を呼んでいる・・・
そういう 「勘」 が残っていることが,何かしら,嬉しかったものです。

というわけで,「ベスト3」 です。

*Aisha Ruggieri Quartet “Playing Bacharach” (Geco, 100/005)
  Aisha Ruggieri(p), Gianluca Carollo(tp, flh), Edu Hebling(b), Mauro Beggio(ds).
  Dec. 2009.
イタリアの女性ピアニストが,トランペット,フリューゲル・ホーンの Gianluca Carollo をフィーチャーしたワン・ホーン・アルバム。
ありそうであまりない Burt Bacharach 曲集を録音したアルバム。
全10曲中,Ruggieri のオリジナル2曲以外は,Bacharach の曲だけど,カーペンターズでおなじみの 《Close To You》 にしても,甘さを殺した渋いジャズに仕上げています。

*Eric Reed “Something Beautiful” (WJ3, WJ3 1009)
  Eric Reed(p), Reuben Rogers(b), Rodney Green(ds).
  Dec. 22, 2009.
Eric Reed は,去年も,ベスト3にあげたかも。
今さら,彼を紹介しなくても,一定の評価はあるでしょう。
久しぶりに,キレのいいピアノ・トリオをじっくり聴きました。

*Richard Galliano “L'hymne a L'amour” (Cam Jazz, CAMJ-7799-2)
  Richard Galliano(accordion), Gary Burton(vib), George Mruz(b), Clarence Penn(ds).
  Rec. Aug. 26, 27, 2006.
3年ほど前に買ったアルバムですが,一度聴いてそれっきりになっていたのを,今年,改めて聴きなおしました。
Galliano のアコーディオンに Gary Burton のヴァイブ,George Mruz のベースとメンバーもいい。
Astor Paizzolla の曲に,シャンソンの名曲,Bach の曲などなど。
U.S.A. とは違った大陸の香りに包まれます。


(21)>かんからかんさん

@綾戸智絵/BEST 
震災でしばらく音楽すら聴けなくなった後に、なぜか振り出しに戻ったのがこのアルバム。2006年に30年ぶりに高校の同級生鈴木道子に再会して、彼女のライブに初めて行った後も 一時このアルバムにハマりました。理由は→http://kankarakan.jugem.jp/?eid=566 このジャズコーナーのみなさんはマニアックだから、初歩的すぎる?(笑)でしょうが、世代的に楽しめる。アレンジなかなか好きです。

AFOR You/鈴木良雄・トリオ 
ほぼ日タモリのページから買った1枚。鈴木道子とBody&soulで一緒にやることもあるチンさんこと鈴木良雄トリオ 海野くんのピアノ、セシル・モンローのドラム ほんとにきれいなメロディ。セシル・モンロー アド街っくか何かに親子で出て来たのに、海で亡くなったってドラさんのページで読んで、ほんとにびっくりしました。悲しすぎる。

BBlue blackの階段/渋谷毅 松風鉱一
これはドラさんのお勧めを見て買ったもの。ブルーブラックの紙ジャケのデザインがオシャレで好きだけど、渋い2人の演奏、ほんとに心に沁みます。


(22)>TAKASHIさん

JAZZ界の色物的ヴォーカルBEST3

1.Duets II / Tony Bennett (Columbia, USA, 2011)
このアルバムには、まいりました。
  アメリカのエンターテイメントは凄いなと思っった次第です。
  (買うならDVD付が良いです)

  デュエット・パートナー
  Lady Gaga, John Mayer, Amy Winehouse, Michael Buble
  k.d. lang, Aretha Franklin, Sheryl Crow, Willie Nelson
  Queen Latifah, Norah Jones, Josh Groban
  Natalie Cole, Andrea Bocelli, Faith Hill
  Alejandro Sanz, Carrie Underwood, Mariah Carey

2.Picking Up the Pieces / Aga Zaryan (Blue Note, Poland, 2006)

  ポーランドNo.1ヴォーカリストのアガ・ザリヤン
  Looking Walking Being (2010)、 A Book Of Luminous Things(2011)も発売され
  Agnieszka Skrzypek 名義で2002年に発売されたMy Lullabyも今年再発され
  注目を集めています。

  暖かくて優しさに包まれるような歌声でスタンダードを歌ったアルバム。

Darek Oleszkiewicz (bass), Larry Koonse (guitar), Nolan Shaheed (trumpet, cornet)
Darryl Munyongo Jackson (percussion)

3.Melancholy Baby / Jaimee Paul (cmg, USA, 2011)

  綺麗なおねいさんジャケのヴォーカルアルバムばかり買い集めていたけど
  聴いても心の飢えは満たされない。(美人は3日で飽きるってやつか?)
  最近はJAZZヴォーカルの王道を行くようなアルバムを探している。

  ジェイミー・ポール 圧倒的な歌唱力、最近のヴォーカリストではピカイチ

Beegie Adair (guest p),Leif Shires (tp), Brendan Harkin (g), Chris Brown (ds)
Denis Solee (ts),Jack Jezzro (g,arr),Jason Webb (key,org,p),Jim Ferguson (b)
Jim White (ds), Lori Mechem (p,arr),Roger Spencer (b)

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震災後に元気を貰ったアルバムは、
*ヴォイス/上原ひろみ
*Willie Nelson & Wynton Marsalis feat. Norah Jones
インストでよかったのは
*Songs of Freedom / Nguyen Le
*Undeniable - Pat Martino Quartet


(23)>jazztenot-ssさん

・Steve Grossman / Home Coming

日本のアマチュア・テナーサックス吹きの中には、かなりの割合で「グロスマン信者」というのが存在していまして<笑>、
彼らはグロスマンのアルバムが出るたびに、アルバムの内容に関係無く狂喜乱舞するという人種です<大笑>。

・Melissa Alddana / Free Fall

NY のライブハウス「Smalls」のライブ(ネットの生配信)を観ていて感動したテナー(女性)です。
こういう人達をみていると、アメリカのテナーの層の厚さを感じます。
アルバムのジャケットはワイルドですが、ライブを観る限りでは、小柄でスリムでカワイイです。

・Mint Jam/ YELLOWJACKETS

旧譜です。(2002年かな?)
僕はBob Mintzer が大好きなんですが、YELLOWJACKETS に参加しているアルバムは加入した頃の3〜4枚しか持っていないので、最近はどうなんだろうと物色していて購入したアルバム(ライブ)です。このバンド、僕のなかでは Fusion というより完全にJazz ですね!
Disk-2 の2曲目・「Tortoise And The Hare 」最高です!
今年、かなりヘビーローテーションしました。カッコ良いです!